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2018 Fiscal Year Research-status Report

Taxidermy in contemporary art : Study on the relationships between human and animals.

Research Project

Project/Area Number 18K00191
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

森山 緑  慶應義塾大学, 文学部(三田), 講師(非常勤) (20779326)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords現代美術 / 剥製 / 毛皮 / 狩猟 / 獣肉 / 展覧会 / 鑑賞体験 / データベース
Outline of Annual Research Achievements

本年度の調査とデータベース作成状況は下記である。
1. 国内で、動物の剥製や毛皮等を用いて制作・展示活動をする芸術家への取材、展覧会を企画・運営した学芸員への取材を行った。これは2018年9月-11月に秋田県横手市の秋田県立近代美術館で開催された「ハンターギャザラー」展について、作家の鴻池朋子氏、学芸員の鈴木京氏へ取材を行い、毛皮が多用されている作品群について作家の企図・思考のプロセスや制作プロセスについて知見を得た。さらに担当学芸員の鈴木氏には、展示実現へのプロセスや鑑賞者の反応等について伺った。
2. 上記に関連して、ヒトと動物の関係を「狩り」「食」の側面から探る目的で、秋田県では「マタギ」に関する取材を行った。鳥海山のふもと矢島町在住の松田美博氏(秋田市在住の畠山茂氏のコーディネイトにより実現)には長時間にわたりインタビューを行い、歴史的経緯と現在のマタギ文化について知見を得ることができた。さらに、現在社会問題となっている野生動物による食害に関して、千葉県君津市の取り組みを君津市役所の岡本忠大氏に取材し、多くの害獣動物が捕獲されたのち廃棄されている現状および、君津市では意欲的に「食」への利活用に向けて取り組んでいる現状を把握することができた。また、千葉県南房総市では、まだ君津市のように体系化されてはいない段階ではあるが、主にワナ猟で捕獲した動物を、行政とともに集落の方々みずから解体し食用にする取り組みを進めている現状を取材した。
3. 上記1. の鴻池朋子氏のほかに、1990年代というごく早い時期から、動物を素材として制作活動を行ってきた小谷元彦氏へのインタビューを実施した。
4. 上記1, 2 についての論考を現在執筆中であり、2019年7月発行予定の『慶應義塾大学アート・センター紀要』に発表予定である。
5. データベース作成は臨時職員の協力も得て順調に進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

データベース作成は、日々進捗しているが。より多くの情報を収集して反映させていく予定である。
剥製・毛皮を用いた作品を多く扱う現代美術の展覧会が、良いタイミングで開催されたことから、作家や学芸員に対して取材できたことは幸運であり、ここで得た情報や知見を考察に生かしていきたいと考えている。
計画書に記載していたもう一人の作家には、コンタクトを取り取材を受けていただく了承を得たが、年度内のスケジュール調整が難航したため、次年度へ繰越すこととする。
海外調査のための事前準備が初年度はあまり着手できず、今後の課題としたい。

Strategy for Future Research Activity

次年度以降は、海外への調査が大きなウェイトを占める。国外の研究者や作家に取材する前提として、日本国内での状況をある程度まとめておきたい。そのためには国内の作家の活動を、もう少し範囲を拡大して調査した上で、日本の現代美術作家の活動状況を基礎的なデータベース化をしておくことが必要である。次年度はとくにこのデータベースの拡充に力点を置き進めていく。
海外への調査については、本務との兼ね合いの点でスケジュール調整が困難な側面もあるが、できうる限りスムーズな進行で年度内に調査に赴く予定である。

Causes of Carryover

計画に入れていた、剥製および毛皮等を素材として用いる現代美術家への取材が、スケジュールの都合で次年度に繰り越されたため生じたものである。

  • Research Products

    (2 results)

All 2019 2018

All Journal Article (1 results) (of which Open Access: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 毛皮の美術ーー剥ぐ、縫う、まとう。ベレニス・オルメドをめぐる一考察2018

    • Author(s)
      森山 緑
    • Journal Title

      慶應義塾大学アート・センター年報/研究紀要25(2017/2018)

      Volume: 25 Pages: 128-136

    • Open Access
  • [Presentation] 剥製美術からみるヒトと動物の関係2019

    • Author(s)
      森山 緑
    • Organizer
      動物観研究会

URL: 

Published: 2019-12-27  

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