2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19021034
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
大槻 高史 Okayama University, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (80321735)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北松 瑞生 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助教 (60379716)
|
Keywords | 人工核酸 / PNA / miRNA / noncoding RNA / アレイ / RNA精製 |
Research Abstract |
ペプチド核酸(PNA)は、ペプチド骨格に核酸塩基が付いた人工核酸である。PNAの特徴の一つは、相補的なRNAと非常に強く結合することであり、同じ配列のDNAやRNAと比べても格段にRNA結合能が高く、また配列特異性も優れている。本研究では、この特性を生かして、以下2つの研究に取り組んだ。 1)PNAアレイによるRNA検出法の開発 ヒトmiRNAを数種挙げ、それに相補的なPNA及び、ミスマッチを含むPNAを合成し、これらを固定化したスライドガラスを用いて、高感度検出のための検討を行った。本年度は、Cy3標識したmiRNAに対して、相補的なPNAによる検出を特異的かつ高感度に行うための条件検討を行った。特異性および感度を向上させるため、PNAアレイと蛍光標識RNAの結合条件および洗浄条件を検討し、ガラス基盤にPNAを固定化する際のリンカーの長さも検討したうえで、最適な条件を決定した。 2)ビオチン化PNAによるRNA単離法の開発 まず、大腸菌のtRNALeuGAGの単離精製を例として、回収率と精製度の高い精製条件を検討した。この方法において、PNAと生物試料の量比、吸着時の温度や溶液条件、溶出時の温度や溶液の条件を検討し、最適条件を決めた。 ビオチン化PNA法が一般的に利用できることを証明するために、上記のtRNA以外にも、より一般のRNAへの適用が望まれる。そこで、大腸菌に酸化ストレスを与えた時に発現するnoncoding RNAとして知られている、oxyS RNAを2つめの例として取り上げ、その単離ができたことを確認した。
|