2008 Fiscal Year Annual Research Report
サブミクロンサイズ依存無電解めっきによる近接場ナノ光プローブの作製
Project/Area Number |
19560738
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
物部 秀二 Toyo University, 工学部, 准教授 (30270705)
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Keywords | 近接場光学 / 光ファイバー / 無電解めっき |
Research Abstract |
近接場光学顕微鏡はナノ領域の光学ツールとして,測定,分析,加工など様々な分野において応用が期待されている.しかし,その心臓素子である開口型プローブの量産化が難しく,発展を妨げる要因として残留している.本研究では近接場光学顕微鏡のプローブの作製技術向上するため光ファイバープローブの開口化,金属化の精密作製法を見出すことを目的としており,独自の自動開口形成法であるサブミクロンサイズ依存無電解めっきプロセスの研究に注力している.今回,大気をプロセスの再現性向上を妨げる外乱発生源ではないかと考えて,これを排除したプロセスを行うため,試作した密閉反応容器を用いてプローブをめっきした.雰囲気ガスは不活性ガスの窒素であり,圧力は3〜5気圧であった.結果は1気圧の大気中で行っているときに見られる先端部周辺でのめっき膜の異常な陥没構造が抑制され,密閉容器内で実験を行ったことが先端部付近でのめっき形成に大きな影響を及ぼすことが分かった.ただし,反応容器としては,プローブを確認するため付設した窓付き蓋脇から窒素がリークする問題に悩まされ,圧力等の一定に保つことに多くの苦労を伴い,また年度最終に容器のオーバーホールを行った際,窓が割れてしまうなど,問題があった.実験の精度として未だ未熟な点が多々あるが,精密プローブ作製に向け,密閉容器を用いることが効果的な手段の一つであると確信した.
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Research Products
(3 results)