2007 Fiscal Year Annual Research Report
炭酸脱水酵素関連蛋白が癌細胞の進展を増強する分子メカニズムの解明
Project/Area Number |
19590774
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
西森 功 Kochi University, 医学部附属病院, 准教授 (30237747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 保 高知大学, 医学部, 准教授 (50226990)
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Keywords | 炭酸脱水酵素関連蛋白 / 大腸癌 / 消化管間葉系腫瘍 / マイクロアレイ / 受容体型チロシンキナーゼ |
Research Abstract |
(1)CA-RP VIII/XIのcDNAをpCIneoにサブクローニングし、大腸癌培養細胞LoVoと消化管間葉系腫瘍培養細胞GIST-T1に各々transfectした。Transfectantとwild-typeの細胞のcDNAをNHS-Cy3とNHS-Cy5で標識後、マイクロアレイ(2万遺伝子)にハイブリダイズし、CA-RPVIII/XIにより共通して発現が変化する遺伝子を比較検討した。その結果、Keratinocyte growth factor receptgr (KGFR)の発現が約1/4(CA-RP VIIIにより0.27倍、CA-RP XIにより0.25倍)に低下していた。KGFR(=Fibroblast growth factor receptor 2-IIIb)はチロシンキナーゼ受容体であり、リガンドであるFGF-7(=KGF)は上皮細胞の分化やアポトーシスに関与するとされる。以上よりCA-RPが癌細胞の増殖・浸潤能を増強する細胞内メカニズムのひとつと考えられた。 (2)大腸癌培養細胞LoVoおよびA549の細胞homogenateを抗CA-RP VIII抗体で免疫沈降した。同抗体で特異的に沈降した蛋白バンド5本を抽出し、MALDI-TOFマススペクトロメトリーで解析した結果、50.1kDaのタンパクがeukaryotic translation elongation factor alpha 1 (EEF1A1)であることが確認された。EEF1A1とc-Mycの融合蛋白、CA-RP VIIIとGFPの融合蛋白をCOS-7細胞で共発現させ、各々抗c-Myc抗体、抗GFP抗体で免疫沈降後、抗EEF1A1抗体、抗CA-RP VIII抗体でblotした。その結果、両蛋白が細胞内で結合することが確認され、CA-RP VIIIとの相互作用が想定された。
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Research Products
(4 results)