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2007 Fiscal Year Annual Research Report

インクレチンによる膵β細胞増殖・抗糖尿病作用の研究

Research Project

Project/Area Number 19591046
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

清野 裕  Kyoto University, 医学研究科, 名誉教授 (40030986)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 浜本 芳之  京都大学, 医学研究科, 助教 (50390787)
豊田 健太郎  京都大学, 医学研究科, 助教 (00447971)
Keywordsインクレチン / 糖尿病 / ERストレス / アポトーシス / 細胞増殖 / GLP-1 / 秋田マウス
Research Abstract

[背景・目的]腸管より分泌されるホルモンであるGIPやGLP-1などのインクレチンは、膵β細胞においてインスリン分泌を増強するだけでなく、β細胞の増殖やアポトーシスの抑制に働くことが示唆されている。一方、膵β細胞機能の障害やβ細胞の減少は糖尿病発症の重要な要因であり、近年、膵β細胞障害機序の一因として小胞体ストレスが注目されていることから、GLP-1シグナルの増強が小胞体ストレスによって惹き起こされる膵β細胞障害に対する効果について検討した。
[方法]インスリン2遺伝子の点突然変異により異常インスリンが増加・蓄積し小胞体ストレスを介したアポトーシスが惹起され、高度の膵β細胞障害を来たす自然発症糖尿病モデルマウスであるAkitaマウスに対し、exendin-4(24nmol/kg)を1日2回、6週間腹腔内投与し、血糖値や体重、膵ラ氏島の形態的変化や小胞体ストレスマーカー(CHOP)、アポトーシス(TUNEL)、細胞増殖能(BrdU)について組織学的に非投与群と比較検討した。[結果]exendin-4投与群では非投与群に比し血糖値は有意に低く、体重は増加傾向であった。膵ラ氏島面積は投与群では非投与群に比べ有意に大きく、非投与群に見られたインスリン脱顆粒やβ細胞の崩壊は抑制されており、β細胞の形状は比較的保たれていた。また、膵ラ氏島単位面積あたりのCHOP陽性細胞数も非投与群に比し投与群で有意に低値であった。一方、アポトーシス、細胞増殖能に関しては、投与6週後の検討では有意な差を認めなかった。
[総括]GLP-1アナログを用いてシグナルを増強することにより、小胞体ストレスに伴う膵β細胞障害を抑制しうることが示唆されたが、今回の検討ではβ細胞の増殖やアポトーシスには差が見られなかった。今後、β細胞障害抑制機序の詳細に関して、さらなる組織学的・分子学的検討を継続し、インクレチンによる抗糖尿病作用について検討する。

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Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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