2007 Fiscal Year Annual Research Report
キャピラリー電気泳動法によるヤイナーアクチノイドと希土類元素の分離とその自動化
Project/Area Number |
19656247
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
菅沼 英夫 Shizuoka University, 理学部, 教授 (00022228)
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Keywords | 落差式キャピラリー電気泳動法 / マイナーアクチノイド / 希土類元素 / チオシアン酸イオン / 連続分離 |
Research Abstract |
使用済み核燃料の再処理によってUとPuを分離、回収した後の,様々な放射性核種を含んだ高レベル放射性廃液(HLW)中から,Am,Cm等ように三価安定なマイナーアクチノイド(MA(III))を分離する事は高レベル廃棄物処分およびアクチノイドのリサイクルの観点から重要な社会的な要請が強く大きい。このMA(III)の分離に立ちはだかる問題は,多量に存在する三価希土類元素(RE(III))との化学挙動の酷似性である。 MA(III)とRE(III)の化学的挙動の相違環境創生の研究が全世界で,多数の研究者により,長年に渡り,幾っかの手法により試みられてきた。その中で,MA(III)とRE(III)の分離にこれまでに特に良い結果を得たのは筆者(菅沼)らのジチオカルカルバメート塩を用いるin situ抽出剤生成抽出法によるものである。この方法は抽出法であるので,二次的に生ずる放射性廃棄物を生ずる。これをさらに減らす方法を模索した結果,キャピラリー電気泳動法を選択する事に到達した。 これまでの本課題研究により,(1-1)陽極槽と陰極槽に高低差を設けること,(1-2)用いる溶液にチオシアン酸イオンを含ませてキャピラリー電気泳動することにより,以下の事が判った。(2-1)Am(III)は陽極槽にEu(III)は陰極槽に完全に別れて泳動すること,及び(2-2)両者の連続分離が可能である事が判った(この方法を平成19年11月に特許出願をした。)。
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