2008 Fiscal Year Annual Research Report
食品免疫機能分子の作用機構解明のための次世代腸管培養実験系の開発
Project/Area Number |
19658054
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
八村 敏志 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (40238019)
|
Keywords | 機能性食品 / 免疫 / 制御性T細胞 / 細胞培養 / 樹状細胞 / 腸管 / IgA |
Research Abstract |
腸管組織培養系の条件について確定できず、再構築型組織培養系の開発に向けて、引き続き通貧の共培養による解析評価系を構築を進めた。 1.IgA抗体産生応答解析系 CD11c陽性細胞として分離したマウスパイエル板樹状細胞と牌臓IgM陽性B細胞、牌臓CD4T細胞の共培養によるIgA抗体産生評価系を構築した。モデル物質としてのCpG DNA刺激を加えると、樹状細胞依存的にIgA陽性B細胞、およびIgA抗体分泌が誘導された。本実験系は、T細胞・樹状細胞依存的なIgA抗体産生系として、昨年度構築したT細胞非依存的IgA産生系と合わせて、食品成分を添加することによるIgA抗体産生誘導能の評価に利用できると考えられた。 2.制御性T細胞誘導解析系 卵白アルブミン(OVA)に特異的なT細胞抗原レセプター(TCR)を発現するDO11.10TCRトランスジェニックマウスにOVA含有水(100.mg/ml)を1週間経口投与し、経口免疫寛容を誘導した。経口免疫寛容マウスのT細胞は、免疫抑制サイトカインIL-10を産生した。この経口免疫寛容誘導マウスの腸管パイエル板樹状細胞のサイトカイン産生を解析したところ、IL-10およびIL-27を高産生した。さらに本マウス由来樹状細胞は、共培養によりT細胞のIL-10産生を増強した。経口免疫寛容マウス由来樹状細胞の培養系、および、この樹状細胞とT細胞の共培養系は、食品成分による制御性T細胞誘導効果の評価に利用可能と考えられた。
|
Research Products
(7 results)