2007 Fiscal Year Annual Research Report
2色2レーザー照射による三次元金属ナノ粒子アレイ作成技術の研究
Project/Area Number |
19710094
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
坂本 雅典 Osaka University, 産業科学研究所, 特任助教 (60419463)
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Keywords | 金属ナノ粒子 / 三次元加工 / 2色2レーザー / ソフトマテリアル |
Research Abstract |
本年度は前年度から継続して2色2レーザーを用いた三次元極微配線技術の研究を行った。具体的には、前駆体および金属イオンを含む媒体に、波長の異なる2つのレーザー光を照射することで、その交点に励起ラジカルを生成させ、それにより金属イオンを還元して金属ナノ粒子を作成する。交点を動かすことによって自在に金属ナノ粒子アレイを作成することができるため、三次元配線技術として応用できる。 前年度の研究では励起ラジカルとしてベンゾフェノングチルラジカルの励起状態を採用したが、単色レーザー(第1レーザー)照射によって生じる基底ラジカルも非効率ながら金属イオンを還元してしまうという問題点があった。この問題を解決するため、単色レーザー照射時と比較して2色2レーザー照射時の金属ナノ粒子の生成効率が圧倒的に高い系として2色2レーザーで動作する還元サイクルの構築を試みた。 また、単色レーザー照射によって生じるラジカルを還元剤として用いて金属イオンを還元し、様々な金属ナノ粒子/高分子フィルム複合材料を作成する方法を研究した。光照射によって容易に作成できるベンゾフェノンケチルラジカルを還元剤として用い、poly(vinyl alcohol)(PVA)フィルム中において金/銅複合ナノ粒子の作成を行った。金イオンと銅イオンが共存するフィルムに光照射を行うと、金ナノ粒子の外層を銅が薄<覆った形の金/銅複合ナノ粒子が形成していることがわかった。これに対し、金イオンとニッケルイオンを共存させた系に置いて同様の実験を行った結果、ニッケルイオンは還元されず金ナノ粒子の表面に吸着することがわかった。吸着したニッケルイオンを利用しナノ粒子表面の修飾を行うことに成功した。
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Research Products
(13 results)