2007 Fiscal Year Annual Research Report
単一分子の電気伝導測定のためのAFMリソグラフィー手法の開発
Project/Area Number |
19760019
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
秋山 琴音 Tohoku University, 金属材料研究所, 助教 (60447175)
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Keywords | 走査プローブ顕微鏡 |
Research Abstract |
集束イオンビーム(FIB)により先鋭化した金探針の付いたAFMセンサー(水晶振動子)を作製して非接触AFMで用い、探針・試料間にパルス電圧を印可することによって、探針先端原子の電界蒸発を促し試料表面上への文字パターンや金ナノ細線の描画(AFMリソグラフィー)を行った。独自に開発したナノレベルで鋭利な金探針を距離制御性に優れ高分解能を有する非接触AFMで制御してAFMリソグラフィーに成功した点で意義深い。これまでのAFMリソグラフィーは、金を蒸着したSi探針(曲率半径50〜100nm)をタッピングモードAFMで操作することにより行われていたが、金蒸着探針の曲率半径が描画したい細線の線幅に対して比較的大きいことやタッピングモードAFMの距離制御性・分解能などの限界により線幅10nm以下を達成するのは非常に困難であると考えられた。本研究で、先端半径12nm程度の金探針のついたAFMセンサーを非接触AFMで制御して金細線が描画できたことにより、更に細い細線の描画の可能性が期待できる。また、この高精度AFMリソグラフィー手法は、半導体デバイスの導線など様々な応用が考えられるが、中でもナノ構造の電気伝導測定に威力を発揮すると考えている。特に、ナノギャップ作製の技術的難解さやbreak-junktion法の再現性の低さなどから単一分子の電気伝導測定結果については異なる実験間での値がまちまちであり、加えて理論値と実験値に1桁以上の差があるのが現状である。本研究により高精度AFMリソグラフィー手法を確立し、試料表面上で分子・マクロ金属電極を結ぶことができれば、これまでよりも精度の良い電気伝導測定につながるため、その第一歩として非常に重要な技術であると確信している。
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Research Products
(2 results)