2009 Fiscal Year Self-evaluation Report
Fabrication of oxygen evolution anode for seawater electrolysis in acidic NaCl solution at about pH 1
Project/Area Number |
19760514
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Material processing/treatments
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Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
KATO Zenta Tohoku Institute of Technology, 工学部, 准教授 (40398491)
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Project Period (FY) |
2007 – 2010
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Keywords | 電極活物質 / 海水電解 / 酸素発生 / 再生可能エネルギー / CO2エネルギー |
Research Abstract |
現在、石油などの化石燃料の枯渇の時期は迫っており、地球温暖化も深刻になりつつある。このために、一刻も早く、太陽エネルギーなどの再生可能エネルギーのみを使用するエネルギーシステムを確立することが必要である。 申請者は、砂漠での太陽電池発電、砂漠沿岸での海水電解による水素生成、水素と二酸化炭素からのメタン生成、エネルギー消費地での二酸化炭素回収からなる『グローバル二酸化炭素リサイクル』を提案している。 このシステムの実現の鍵となるのは、海水電解用陽極の創製である。従来、海水電解は、塩素製造を目的に行なわれてきた。しかし、水素を供給するたびに、塩素を発生させるわけにはいかない。このため、海水電解中に酸素のみを発生する陽極の創製は欠かせない。これまでの研究により、pH8および12、30℃の0.5M NaCl溶液中において、初期酸素発生効率100%、7000 時間以上の電解においても、95%以上の高い酸素発生効率を有するMn_<1-X>Mo_XO_<2+X>酸化物電極の創製に成功している。しかし、電解電圧の上昇をさけるためには、海水原液を陽極室に直接送り、そこでの酸素発生によりpH を十分に低下させた溶液を陰極室におくり、水素発生により中和して排水する方式が有効である。これらのことから、実用化に向けては、以下の4点を研究する事が重要である。 (1) チタン基板の硫酸エッチングの最適条件の選定のため、エッチングののち、アノード分極曲線を調べることによる実表面積の検討。 (2) 塩酸酸性域において、酸素発生効率95%を1年間以上維持できるタングステン、モリブデン、スズなどを種々の濃度を含むγ-MnO_2型複酸化物電極の創製 (3) 希少で高価なイリジウムを用いない中間層の開発 (4) 上記の最適条件で作製した電極の実機レベルでの評価
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