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2008 Fiscal Year Annual Research Report

骨格筋のインスリンシグナルに及ぼす視床下部ー交感神経系の調節機構とその分子機構

Research Project

Project/Area Number 19790653
Research InstitutionNational Institute for Physiological Sciences

Principal Investigator

志内 哲也  National Institute for Physiological Sciences, 発達生理学研究系, 助教 (70372729)

Keywordsオレキシン / 交感神経系 / 骨格筋 / 視床下部 / 糖代謝 / βアドレナリン受容体
Research Abstract

オレキシンAを視床下部腹内側核(VMH)に投与すると、骨格筋に分布する交感神経活性が上昇したのに加え、骨格筋でのPI3-kinase以降のインスリンシグナルを活性化するとともに、骨格筋におけるグルコースの取り込みが上昇した。同時に、インスリンによる骨格筋でのグリコーゲン合成酵素活性が上昇し、グリコーゲン合成速度が増加した。これらのオレキシン作用は、動機づけ行動による自発的な甘味飲料の摂取に起因するオレキシン・ニューロンの活性化を伴った場合にも認められた。
オレキシンによるグルコース取り込みおよびグリコーゲン合成促進作用は、アドレナリンβ受容体ノックアウト(β-less)マウスでは起こらなかった。Electroporation法により骨格筋特異的プロモーターであるHSA-promoterを用いてβ2受容体をβ-lessマウスの骨格筋に発現させると、オレキシンによるグルコース取込み促進作用が回復したが、グリコーゲン合成促進作用は回復しなかった。そこで、非特異的プロモーターであるCAG-promoterを用いて標的骨格筋周辺にβ2受容体を発現させると、オレキシンによるグリコーゲン合成促進作用が回復した。組織学的にGFP発現を調べると、どちらのプロモーターを用いた場合でも骨格筋細胞においてGFPの発現は認められたが、CAG-prolnoterを用いた場合では血管壁においてもGFPの発現が見られたのに対し、HSA-promoterを用いた場合では見られなかった。
本研究により、自発的な甘味摂取が、視床下部オレキシン・ニューロンを活性化し、VMH-交感神経-β2アドレナリン受容体経路を介して骨格筋でのグルコース代謝を促進することが明らかとなった。また、この作用には、骨格筋およびその周辺に分布する血管壁におけるβ2アドレナリン受容体を必要とすることが示唆される。

  • Research Products

    (2 results)

All 2008

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 骨格筋でのグリコーゲン代謝に及ぼす視床下部オレキシンの調節作用2008

    • Author(s)
      志内哲也
    • Organizer
      第29回日本肥満学会
    • Place of Presentation
      大分県大分市iichiko総合文化センター
    • Year and Date
      2008-10-17
  • [Presentation] 骨格筋でのグリコーゲン合成に及ぼす視床下部オレキシンの調節作用2008

    • Author(s)
      志内哲也
    • Organizer
      第63回日本体力医学会大会
    • Place of Presentation
      大分県別府市別府ビーコンプラザ
    • Year and Date
      2008-09-18

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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