2021 Fiscal Year Research-status Report
シリア出身の日本語学習者の学習環境とアイデンティティ形成過程の動態について
Project/Area Number |
19K00727
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
市嶋 典子 秋田大学, 高等教育グローバルセンター, 准教授 (90530585)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 言語意識 / 難民 / 移民 / 市民性 / 平和構築 / アイデンティティ / 実践研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、内戦前から現在までの長期にわたる調査により、シリアの日本語学習者の置かれた環境の実態と、シリアの日本語学習者がどのように日本語を意味づけているのか、さらに、彼女らのアイデンティティの構成に日本語がどのように関わっているのかを明らかにした。具体的には、シリア国内で日本語を学び続ける日本語学習者、海外に難民として移住し、日本語を学び続ける日本語学習者へのインタビュー調査により、ことばを学ぶことの意味とアイデンティティの関係を示した。 昨年度に続き、新型コロナウィルス感染症が収束せず、研究活動が大幅に制限された。そのため、実施予定であった、現地調査やインタビュー調査ついても、ほとんど実施できなかった。一方、シリア国内の日本語学習者には、オンラインによるインタビュー調査を実施することができた。また、これまでに収集することができた、インタビューデータをまとめた研究成果の一部を論文 Civil War, the State, and the Japanese Language:Views of a Japanese-Language Learner in Syriaとしてまとめることができた。 現在もシリア国内の日本語学習者と定期的に連絡をとっているが、電気の供給状況やインターネット環境が不安定なこともあり、インタビュー協力者の語りを十分には聞けていない。今後も、状況を配慮しながら、インタビュー調査をすすめていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度に続き、新型コロナウィルス感染症が収束せず、研究活動が大幅に制限された。実施予定であった、国内外の現地調査ついては、ほとんど実施することができなかった。代替案として、ZOOMによるインタビュー調査を実施したが、十分なデータを収集できているとは言い難い。また、シリア国内の日本語学習者へのインタビューについては、昨年度同様、シリア国内の情勢、電気の供給が不安定なため、予定していた回数は実施できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度同様、COVID19の状況を鑑みた上で、中東地域、ヨーロッパ、日本国内にいるシリア出身の日本語学習者の日本語学習環調査を実施する。現地での調査が難しい場合、引き続き、ZOOMによるインタビューを実施する予定である。また、日本国内に定住しているシリア出身の日本語学習者に関する調査については、国内移動が可能になり次第、再開する予定である。
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Causes of Carryover |
本年度は、新型コロナウィルス感染症が収束せず、全国各地で人的交流が制限された。そのため、本研究で予定してた調査を実施することができなかった。 移動の制限が緩和され次第、調査を実施する。予算としては、主に、国内外への調査地へ出張するための旅費に使用する。また、インタビューデータを継続して収集し、文字興しの費用に用いる予定である。
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Research Products
(3 results)