2021 Fiscal Year Annual Research Report
カリキュラム・マップを基盤とした学習成果の可視化方法の提案とその検討
Project/Area Number |
19K14275
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
斎藤 有吾 新潟大学, 経営戦略本部, 准教授 (50781423)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 学習成果の可視化 / PEPA / 対話型論証モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、推し進められている高等教育改革において、「学習成果の可視化」は重要なキーワードである。ここでいう学習成果とは、大学での学習の結果、得た知識、技術、態度などの成果を指す。そしてその可視化が多くの高等教育機関において精力的に取り組まれている。しかし、多くの大学で実施されている方法は、ディプロマ・ポリシーに対応するような評価であるとは言い難い。そこで、本研究ではある医療系単科大学を主たるフィールドとして、上記の問題を乗り越えるための学習成果の測定手段を提案し、その信頼性・妥当性・実行可能性を検討し、さらに他分野への適用可能性を検討することを目的としている。 2021年度は、昨年度に引き続きコロナ禍において、フィールドとする大学における当該年度の本研究の計画の進行に実行可能性の観点から困難が生じた。そこで、本研究で焦点を当てる学習成果の評価の手法のうち、フィールドとする大学においてPEPA(重要科目に埋め込まれたパフォーマンス評価)に焦点を絞り、量的研究法に関連する科目でそれを実施し、そこで得られた評価情報を用いて、以前まで実施されてきたPEPAの科目ではカバーできなかった資質・能力を評価できるかどうかを検討した。 フィールドとする大学は、医療系の単科大学であり、以前までのPEPAの科目では医療系の資質・能力が中心となっていた。しかし、DPにはアカデミックライティングやデータサイエンス、実証的研究などにかかわる資質・能力も設定されている。そこで、先に述べた量的研究法に関連する科目でプログラムレベルの学習成果の評価を意図したパフォーマンス評価を行い、補完を試みた。その際、当該大学では「対話型論証モデル」という思考の枠組みを用いてカリキュラムの軸を通しているため、当該科目でもそれを援用した。この研究成果は、第28回大学教育研究フォーラムにて発表した。
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