2019 Fiscal Year Research-status Report
看護管理者のリーダーシップに着目した人材管理プログラムの開発
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19K19553
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
上野 瑞子 川崎医療福祉大学, 保健看護学部, 講師 (00808230)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 看護管理者 / オーセンティック・リーダーシップ / 尺度開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
看護管理者のオーセンティック・リーダーシップが「無気力」「技量不足」「身勝手」の3因子二次因子モデルをなす「組織阻害行動」をとる看護師にポジティブな影響をもたらし、内発的動機付けが高まり行動変容に結び付くという仮説をもとに、「看護師オーセンティック・フォロワーシップ」の尺度開発に取り組んだ。 まず、予備調査として看護管理者および看護系大学教員5名に対し、先行研究を基に「オーセンティック・トレイル法」を用い、仕事に関するキャリアプロセスとしてポジティブおよびネガティブな出来事、その時の対処方法についてインタビューを実施しメモに残した。そのメモをデータとしを大学教員、大学院生で質的な視点で分析を行った結果、「倫理観の生成」「ぶれない姿勢」「人生の転換をチャンスにつなげる」「公平性の順守」の4つのカテゴリーが生成でき、「看護管理者オーセンティック・リーダーシップ尺度」のアイテムプールの作成の参考とした。 同時に既存のオーセンティック・リーダーシップ尺度を開発者の許諾を得ながら、①自己認識②内面化された道徳的視点③バランスのとれた情報処理④関係性の透明性を測定する項目の改変作業に取り掛かった。バック・トランスレーションを行うために標準化された手順をふむことを目的に先行研究を参考にし、翻訳の専門家の助言を仰いだ。 以上の手順を踏まえ、21項目からなる「看護管理者オーセンティック・リーダーシップ尺度」を作成することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「看護管理者のオーセンティック・リーダーシップ尺度」はほぼ完成できたと考える。その後、調査に取りかかり、結果から信頼性・妥当性の検証をすることが当初の目的であったが調査には至っていない。理由は研究者の本来の業務と研究活動のバランスをとるスケジュール管理の不備にあると考える。また、尺度開発まではそれまで博士課程修得のために在籍していた大学で倫理審査を受け、実施できていたが、博士課程修得後、所属した大学で改めて倫理申請を行う必要があり、その準備のために時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
「看護管理者オーセンティック・リーダーシップ尺度」開発を行うべく調査に着手し、信頼性・妥当性を明らかにする。そして、その尺度をもとに看護師側からみた看護管理者という設定で改変を行い、看護師1000名に対して調査を実施する。しかし、現在新型コロナウィルス感染症拡大のため、看護管理者、看護師に協力が得られるかどうかは不透明であるため、調査対象者を減らし、実施予定とする。
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Causes of Carryover |
前年度、看護管理者1000名に対して調査を行う予定であったが、未実施であった。そのため2020年では調査用作成料および郵送料100千円、データ入力料300千円を追加することとした。2020年はその他情報収集のための学会参加2カ所160千円を使用予定である。2021年は研究成果発表旅費(3カ所)として240千円、情報収集旅費(学会参加旅費2カ所)として160千円、専門的知識を得るための人件費(1名×2名分)200千円、外国旅費(研究成果発表2泊3日)として200千円を使用予定。2022年は研究成果発表旅費(3カ所)で240千円、情報収集旅費(学会参加2カ所)で160千円、人件費(専門的知識の提供:1名×2回分)として200千円、その他(音声のテキスト化、報告書の印刷代、英文公正、論文投稿料など)として210千円、以上を使用予定とする
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