2023 Fiscal Year Annual Research Report
Examination of the health service systems construction for the healthy support of the foreign child student
Project/Area Number |
19K21722
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
田中 祐子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (10535800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 健治 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (20274201)
奥田 紀久子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (60331857)
橋本 浩子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (80403682)
小寺 さやか 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (30509617)
高 知恵 (椿知恵) 大阪公立大学, 看護学研究科, 講師 (60582319)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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Keywords | 外国にルーツをもつ / 思春期 / 不定愁訴 / 健康支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
外国にルーツをもつ子どもの学校での様子について、令和5年3月に在住外国人が20%以上在住するA県A市の公立小学校1校、中学校1校の養護教諭2人にインタビューを実施した。小学校では、体調が悪い場合は、日本語教室の教師が引率し、他の子と同じ対応していた。中学校では、よく話しを聞いたり声かけをしていた。彼らの明るさが、日本の生徒に良い影響を与えていると思うと言った。今回の調査から、小学校では体調不良時に、保健室を利用しやすく配慮され、一方中学校では、自分で保健室に来室し、体調不良だけでなく、楽しい会話もできていた。 次に、外国にルーツをもつ子どもの不定愁訴と悩みや不安との関連について、分析した結果、対象者127人中、滞在年数「5年未満」43人(33.9%)、「5年以上10年未満」25人(19.7%)、「10年以上」59人(46.5%)であった。この3グループ間の平均年齢に有意差は見られなかった。不定愁訴得点は、「10年以上」がそれ以外と比較して有意に高かった。彼らの悩みや不安は、「5年未満」では日本語習得の悩みが多く、「5年以上10年未満」では勉強に加え、進学、友達、部活などの学校生活があり、「10年以上」では、親との関係や将来に加え、本人自身の性格や身体の不調へと広がっていた。不定愁訴得点と有意差が見られた悩みや不安は、「5年未満」では親(rs=0.409)、「5年以上10年未満」では兄弟姉妹、親、教員、学習(rs=0.404~0.539)であり、「10年以上」では進学、生活習慣、体の病気(rs=0.301~0.378)であった。 本結果から不定愁訴は、親に対する悩みや不安と有意に関連し、滞在年数が長い子どもほど、悩みや不安が多く、心身の健康(不定愁訴)に影響を及ぼしていることが示唆された。今後、家族を巻き込むことや滞在年数が長い子どもを中心とした健康支援が必要と考えられる。
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Research Products
(1 results)