• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2019 Fiscal Year Research-status Report

単体複体におけるランダムネスと幾何構造のインタラクション

Research Project

Project/Area Number 19K21833
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

日野 正訓  京都大学, 理学研究科, 教授 (40303888)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 平岡 裕章  京都大学, 高等研究院, 教授 (10432709)
Project Period (FY) 2019-06-28 – 2022-03-31
Keywords単体複体 / パーシステントホモロジー / ランダムグラフ
Outline of Annual Research Achievements

研究代表者の日野は,multi-parameter random complex processと呼ぶランダム単体複体の増大列(フィルトレーション)に関するパーシステントホモロジーの生存時間和の漸近挙動の研究について,従前得た結果を改良するための予備調査を行った.特に,広いクラスで漸近挙動の主要項の係数を決定した最近の研究について,以前の共同研究者から内容の詳細を聞く機会を設け,ランダムグラフの理論に起因する新たな解析手段について学習し理解を深めた.また,当該年度に発表した論文に関するサーベイ論文を執筆し,当該テーマの周知と研究の普及に努めた.このサーベイ論文は,2018年にドイツで行われた国際研究集会"Fractal Geometry and Stochastics 6"のプロシーディングス(書名は"Fractal Geometry and Stochastics VI",出版社はSpringerの予定)の中の1篇として依頼されたものであり,すでに採択が決定されている.さらに,生存時間和のみならずパーシステントホモロジーそのものの情報を得るための解析手段について共同研究者と議論を行い,幾つかの着想を得た.
研究分担者の平岡は,ユークリッド空間内のランダム方体複体に対して,余次元1のホモロジー生成元が自然に定めるパーコレーション現象に関する研究を実施した.無限クラスターの一意性や臨界確率などについて,従来のボンドパーコレーション理論の高次元拡張となる成果が得られた.またベッチ数やパーシステント図対する大偏差原理に関する研究も行った.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当該年度は初年度ということもあり,ランダム単体複体のフィルトレーションに関するパーシステントホモロジーの研究については,研究の方向性や可能性についての調査という側面が大きな割合を占めた.研究開始当時には持っていなかった,ランダムグラフの研究に関する有用な解析手法等の知識を得ることができ,次年度以降の研究について進展の可能性が高まったものと考えられる.また,研究分担者は独自の視点からの研究成果を順調にあげており,ランダムグラフの高次元化という観点からの知見を増やしつつある.以上のことから,当該年度の進捗状況はおおむね順調という判断を行った.

Strategy for Future Research Activity

当該年度に得た知識や着想をもとに,研究の実施に移すことが基本的な方策である.そのため,当該年度に発表した論文の共著者とは緊密に連絡を取りながら研究を進め,ランダム単体複体のフィルトレーションに関するパーシステントホモロジーについて,生存時間和よりも詳細な情報を得ることを1つの明示的な目標として研究を進める.研究分担者はランダム単体複体のパーコレーションについてさらに研究を進め,グラフの場合との質的な相違について解明することを目指す.
新型コロナウイルスの影響で,国内外への出張が困難になっているため,研究連絡の方法については検討を要する.ZoomやSkype等の方法でしばらく行うことになると思われるが,共同研究の際には能率が悪くなることや,セキュリティの問題の発生が予想されるため,代替手段についても検討する必要があるかもしれない.研究に関連する書籍のほか,パソコンや関連機器についても,研究推進の必要性に応じて購入することにする.

Causes of Carryover

昨年度は3月に研究集会に参加するための出張を予定していたが,新型コロナウイルスの影響で研究集会の開催が中止となった.そのための旅費分が未使用となったものである.今年度も新型コロナウイルスの影響は引き続き長期にわたるものと予想されるため,当初旅費として想定していた予算は,主にオンラインでの打ち合せや研究に関する情報交換に不都合が生じないようにするためのコンピュータやその関連備品の購入にあて,研究活動に支障が生じないように配慮する.研究に必要な書籍については予定通り購入するものとする.

Research Products

(6 results)

All 2020 2019

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Invited: 2 results) Funded Workshop (2 results)

  • [Journal Article] Zeta functions of periodic cubical lattices and cyclotomic-like polynomials2020

    • Author(s)
      Y. Hiraoka, H. Ochiai, T. Shirai
    • Journal Title

      Advanced Studies in Pure Mathematics

      Volume: 84 Pages: 93~121

    • DOI

      10.2969/aspm/08410093

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Percolation on Homology Generators in Codimension One2020

    • Author(s)
      Y. Hiraoka and T. Mikami
    • Journal Title

      Abel Symposia, Topological Data Analysis

      Volume: - Pages: -

    • DOI

      -

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Limit theorems of persistent homology2020

    • Author(s)
      Yasuaki Hiraoka
    • Organizer
      Joint Mathematics Meetings, AMS Special Session on Applied Topology
    • Int'l Joint Research / Invited
  • [Presentation] 拡散過程が定める次元2019

    • Author(s)
      日野正訓
    • Organizer
      語ろう「数理解析」
    • Invited
  • [Funded Workshop] Japanese-German Open Conference on Stochastic Analysis 20192019

  • [Funded Workshop] Stochastic Analysis, Random Fields and Integrable Probability2019

URL: 

Published: 2021-01-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi