2021 Fiscal Year Research-status Report
美術教師のライフコース研究ー「教師性」と「作家性」の融合に注目してー
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19K23350
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Research Institution | Aichi Shukutoku University |
Principal Investigator |
阿部 めぐみ (久保田めぐみ) 愛知淑徳大学, キャリアセンター, 助教 (50845807)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | キャリア / 美術 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和三年度は、感染症拡大の影響を受けながらも、引き続きインタビュー調査を行った。 彫刻家、映像作家、漆芸作家への調査を行ったが、漆芸作家においては展示会で作品を鑑賞し、アトリエに出向いてインタビューを取るなど、多角的に作家の思考を捉えていくことに注力した。 調査対象者たちが紆余曲折しながら、現在の仕事に就くまでの軌跡や、「作品観」と「教育観」で揺れる語りも得ることができた。特に、調査対象者が自身の学校生活を振り返り、そこで「教育への違和感」が形成されたこと、さらに、その違和感と教育の在り方を再考しながら、自身の美術の授業で生徒と向き合っている姿も浮き彫りになった。このことも踏まえ、前年度に掲げたライフキャリアとワークキャリアの観点に重ねながら、語りの分析を行っていく予定である。 ただし、「男性と女性」というジェンダーに視点を置くとキャリアへの捉え方が広漠としたものになってしまう。結婚後、仕事のために「作品観」を大きく転換したという語りもあり、仕事や家庭で制作の仕方を変えざるを得なかったという事例が、男性の場合でも女性の場合でも少なからず見られた。そのため、キャリアに関してはあくまでも「作家自身の現在を形成してきた軌跡」という捉え方に留め、本研究の主題でもある「教師性」「作家性」への着目を主としていきたい。 また、愛知県での新たな調査対象者が得られなかったため、今後は東京都の作家を中心にインタビュー調査を続ける予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
感染拡大の影響で、インタビュー収集がやや遅れている。対象者を多角的に捉えるという意味で、作家の作品やアトリエも含めて調査をしたいため、今後は対面でのインタビューを行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
8月までは引き続きインタビュー調査を行う予定である。また、作家のアトリエや授業も一緒に調査をしていく予定であるため、実際に働いている現場や、作品作りの現場にも足を運ぶ予定である。 現在、高校勤務の作家を中心に調査をしているため、様々な校種(小学校・中学校・高校)で働く調査対象者を見つけていくことが今後の課題である。
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Causes of Carryover |
現地(愛知県)での調査対象者が見つからず、遠方の対象者のインタビュー実施が多かったため、差額が生じている。次年度は、インタビュー対象者への謝金と文字起こしの外部委託に使用する予定である。
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