2019 Fiscal Year Research-status Report
社会構造の変化が恩送りの心理的メカニズムに与える影響の検討
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19K23372
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
白木 優馬 京都橘大学, 健康科学部, 助教C (90845231)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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Keywords | 感謝 / 恩送り |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,他者から受けた恩を別の第三者に返す恩送りと呼ばれる行動がなぜ生じるかを社会的要因から明らかにするものである。これまでの研究では,進化的環境における恩送りの不適応さが明らかにされてきたが,現代社会では少なからず恩送りの存在が確認されている。同時に,恩送りには感謝の感情が至近因として存在することも明らかにされている。本研究は,現在の社会環境が恩送りの至近因である感謝感情を喚起しやすくしている可能性を検討することが目的である。特に,現代社会における開かれた関係性に着目した検討を行う。令和元年度に達成した研究の進行は主に以下の2点にまとめられる。(1) 感謝の手紙を用いた介入実践活動をおこなっているデイサービス施設を複数回訪れ,今後の研究の方向性に関する検討をおこなった。 (2) オンラインアンケートを作成し,次年度以降のデータ収集のセットアップをおこなった。今後は,クラウドソーシングを利用したアンケートを実施しつつ,当該施設でのフィールド調査の実施および分析を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計画の遂行が遅れている主な原因として,当該施設とのスケジュールの調整が困難で,当初のスケジュールの見直しの必要が生じたことがあげられる。また,調査実施の手続きについても見直しが必要な点が発生している。一方で,本研究のモデルの検討に関して,示唆的な知見を提供する可能性のある既存資料の提供を受けた。これにより,本研究のモデルの多角的な検討が可能になったと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,当該施設とのスケジュール調整や手続きの修正をおこないつつ,既存資料の分析をおこなう。並行して,オンラインアンケートを実施して研究のモデルの検証をおこなう。
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Causes of Carryover |
研究の進捗に遅れがあったため,当初予定していた旅費および人件費の執行ができなかったため。
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