2021 Fiscal Year Research-status Report
再構成アプローチで解明するダイナミンの膜切断機構とその破綻に起因する疾患発症機序
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19KK0180
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
竹田 哲也 岡山大学, 医歯薬学域, 研究准教授 (30302368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内橋 貴之 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (30326300)
竹居 孝二 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (40322226)
西上 幸範 北海道大学, 電子科学研究所, 助教 (80639021)
谷 知己 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (80332378)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2023-03-31
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Keywords | ダイナミン / BIN1 / 先天性ミオパチー |
Outline of Annual Research Achievements |
骨格筋の先天性疾患である中心核ミオパチー(Centronuclear Myopathy; CNM)の患者では,興奮収縮連関に必要な細胞膜の陥入構造(T管)の形成異常により,筋収縮が正常に起こらない.先行研究において,膜リモデリングに関わるダイナミン(DNM2)とその制御に関わるBARドメイン蛋白質(BIN1)の遺伝子上の一塩基変異(SNV)が,CNM発症に関与することが知られていた.しかし,膜リモデリング異常に起因するCNMの発症機序は不明であった.本研究では,CNM変異型DNM2とBIN1の膜リモデリング機能異常について,in vitroおよびin celluloのT管様構造の再構成系を用いて,分子・細胞レベルの解析を行った.現在までに(1)CNM変異型のBIN1およびDNM2が膜リモデリング機能異常を示すこと,(2)CNM変異型DNM2では,膜切断機能に必要なGTPアーゼ活性が恒常的に亢進し,T管様構造の切断が促進されることを明らかにした.これらの研究成果に関して,原著論文2報を発表した(Fujise et al., JBC 2021;Fujise et al., Human Mutation 2021)。さらに,研究代表者がオーガナイズした第44回日本分子生物学会年会のシンポジウム「膜のリモデリングと組織化の分子基盤」(ハイブリッド開催)に国際共同研究者のMcMahon博士(MRC分子生物学研究所)を招聘し,最新の知見についての講演をしていただくと共に,チームメンバーとのディスカッションを行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウィルスの影響もあり,予定していたイギリスへの渡航ができていないが,国内において実施可能な研究計画については,成果を挙げることができているため.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,代表者(竹田)は研究の統括およびダイナミンファミリーやBARドメイン蛋白質の細胞生物学的解析を行う.また分担者は,海外共同研究者(McMahon博士)や分担者(竹居)が開発した膜リモデリングのin vitro再構成系を用い,電子顕微鏡による構造解析(竹居),高速AFMによる分子動態解析(内橋),蛍光偏光顕微鏡解析(谷),数理モデリング(西上)を行う。新型コロナウィルスの感染状況が好転していることを受け,代表者(竹田)はMcMahon研究室に滞在し,疾患型ダイナミンのin vitro膜リモデリング解析を行う。万が一,イギリスへの渡航が困難な状況になった場合でも,国内のリソースを利用しながら構造解析や分子間相互作用解析などを進めるとともに,MRC分子生物学研究所の研究者とのネットワーキングをオンラインで積極的に行い,学術的・人的な基盤づくりを行う.
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響で,イギリスへの渡航・滞在ができずに,次年度使用額が生じたが,R4年度にイギリスへの渡航・滞在を行うために使用する計画である.
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Research Products
(7 results)