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2021 Fiscal Year Research-status Report

Noncommutative algebraic geometry

Research Project

Project/Area Number 19KK0348
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

大川 新之介  大阪大学, 理学研究科, 准教授 (60646909)

Project Period (FY) 2021 – 2023
Keywords非可換代数幾何学 / 導来圏
Outline of Annual Research Achievements

Hasselt大学/ベルギー自由大学(VUB)のMichel Van den Bergh氏を主要な共同研究者として、非可換代数幾何学に関する研究を行った。特に、le Bruyn-Smith-同氏によって発見された、3次元AS正則2次代数の中心拡大として得られる4次元AS正則代数およびその半古典極限対応物である3次元射影空間上のR(1,3)型Poisson構造について研究を行った。なお、これには同氏の他にIngalls(Carleton)、Sierra(Edinburgh)両氏も共同研究者として参加している。
今年度の研究の中心は、上述のPoisson構造に関するものが中心であった。我々はadmissible Poisson構造というクラスを導入し、特にこれに注目して研究を行った。これらはR(1,3)型Poisson構造のモジュライ空間の中でdenseな開集合を為す。我々の得た結果の1つは、admissible Poisson構造が射影直線のある種のGalois被覆空間(admissible coverと命名した。)と1対1対応するということである。後者は、前者のsymplectic leafになっているような3次曲面の中に含まれる直線のモジュライ空間として得られる。
次に、1つPoisson構造を固定したときに、そのsymplectic leafとして得られるPoisson構造つき3次曲面の1次元族を特定することができた。1次元族をそのadmissible coverでbase changeすることで1次元族を射影平面の特定の平面3次曲線上の6点の族と同一視することができる。一方、そのような6点族の空間からある種の重み付き射影空間へ特定の有理写像が存在することがわかる。我々は、1次元族たちがこの有理写像のファイバーに一致することを証明することに成功した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本プロジェクトは何年も前から行っていて、特にコロナによる研究交流の中断で停滞していた。停滞前の懸案は、上述の1次元族の同定であった。今回のベルギー長期滞在によってその点が解消されたことは極めて大きいと考えている。本来の目標である非可換射影空間の研究にはまだ課題が残っているが、それに向けた大きなステップであると考えている。

Strategy for Future Research Activity

残っている課題は、非可換3次元射影空間に含まれる非可換3次曲面たちが非可換射影平面の6点爆発と同型であることの証明と、同じ非可換3次元射影空間に含まれる非可換3次曲面たちの1次元族の特定である。上述のように、半古典極限の場合については十分な理解が得られたと考えている。これを基に、非可換3次元射影空間の場合にもどのような結論が成り立つべきであるか、ということについても予想は立っている。問題はそれをどのように証明すればよいかというところにある。1つの方策は変形量子化による非可換代数とPoisson構造との対応を利用して、半古典極限の場合にわかっていることから非可換代数に関する結論を導くことであると思われる。一方で、共同研究者のSierra氏とその共同研究者たちが証明した非可換代数曲面の収縮に関する研究成果を利用するというより地道な方向性もある。現在のところ、後者の方針を取るということにしているが、同時に前者の可能性も追求したい。

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Published: 2022-12-28  

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