2020 Fiscal Year Research-status Report
言説を動かす情動とファシズムの変貌:テキストマイニングによる独伊仏日の資料分析
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19KT0002
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中村 靖子 名古屋大学, 人文学研究科, 教授 (70262483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大平 英樹 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (90221837)
金 明哲 同志社大学, 文化情報学部, 教授 (60275469)
池野 絢子 青山学院大学, 文学部, 准教授 (80748393)
重見 晋也 名古屋大学, 人文学研究科, 准教授 (40303573)
葉柳 和則 長崎大学, 多文化社会学部, 教授 (70332856)
山本 哲也 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 准教授 (60779396)
中川 拓哉 名古屋大学, 人文学研究科, 博士候補研究員 (10829906)
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Project Period (FY) |
2019-07-17 – 2022-03-31
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Keywords | テキストマイニング / ファシズム / 情動 |
Outline of Annual Research Achievements |
ファシズムは、自由を標榜する国の内部で発達した。「個人の自由」を保障する国家として「強い」国家が求められたように、統一の遅れた国や小国でのファシズム思想の展開は他国との関係を抜きに語ることはできない。このことはまた、ファシズム思想が精神主義的な傾向を帯び、それゆえ文化運動と共に展開したことにもつながる。そのために本研究は「隣国ドイツのナチス化」という脅威にさらされた近隣諸国におけるファシズム思想の展開という観点からスイス、そして比較参照項として同時代のイタリア、フランス、ドイツと同盟関係にあった日本における文化運動に着目し、文化集団間における紛争研究の知 見を参照しつつ、多文化間においてオラリティを介して集合的記憶の形成される過程を辿る。 そのために独伊仏日語のオラリティ資料をテキストマイニング手法により比較解析し、人間の社会に情動が広範なムーヴメントを創り出すメカニズムを考察する。そのために本研究は、文字資料のみならず、ファシズム期の演説や式典、公共芸術や文化 遺産保護をめぐる言説、文芸誌の検閲や国策映画の制作過程など、独伊仏日の言語テキスト や公共空間における造形芸術を対象とする。2020年度は、コロナ渦で多くの制限があったものの、テキストマイニング講習会を、オンラインを併用して開催し、メンバー間でテキストのクリーニング工程で生じる問題を共有しつつ、マイニング技術を向上させ、また多言語テキストマイニングソフトの機能を多々更新することができた。それにより、メンバーによる日本語、ドイツ語、フランス語、イタリア語のテキストを対象とした進捗状況の報告を行い、成果を共有することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度中に、研究会を一回、テキストマイニング講習会を一回開催し、各自の新着状況を報告し合い、研究成果を共有することができた。メンバーらのテキストマイニング技術も着実に向上しつつあり、それに応じて、テキストマイニングソフトに対する機能追加など、人文学研究の側からの要望をソフトに反映させ、分析結果の解読について、多々議論を重ねることができた。 一方、海外への出張が軒並み取りやめとなり、資料収集という点では当初の計画より遅れがちではあるものの、サブテキストの選択を変更したり、入手できたテキストについてのクリーニング作業を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も、オンラインを活用して定期的なミーティングを行い、それぞれの研究知見を共有するとともに、テキストマイニング講習会を開催し、メンバーのテキストマイニング技術をさらに向上させることを通して、、分析結果の解読について、より多角的な検討を行う。各国語のテキスト間に共通するなんらかの傾向性を浮かび上がらせる。 引き続き、海外出張が困難な場合には、分析対象とするテキストの変更もやむを得ないが、既に現時点で入手できたテキストについては、それぞれクリーニングが進んでおり、既に分析方法を多々試す段階に達している。そのため、メンバー相互に技術を共有しつつ、分析結果について、検討を行いつつ、
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Causes of Carryover |
本年度は、メンバーの多くが海外出張を取りやめ、他の代替措置により研究を遂行したため、海外出張分が次年度に繰り越されることになった。メンバーのほぼ全員が、海外出張が可能になり次第、海外出張を計画しており、そのために海外旅費の使用が多く見込まれる。
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Research Products
(56 results)
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[Journal Article] Assessing the Management of Excessive Daytime Sleepiness by Napping Beneits2020
Author(s)
Eric Murillo-Rodriguez, Tetsuya Yamamoto, Diogo Monteiro, Henning Budde, Nuno Barbosa Rocha, Luis Cid, Diogo S. Teixeira, Diogo Telles-Correia, Andre Barciela Veras, Sérgio Machado, Claudio Imperatori, Pablo Torterolo
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Journal Title
Sleep and Vigilance
Volume: 4(2)
Pages: 117-123
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Presentation] Effects of increased interoceptive awareness on postpartum depression and emotional states: An experience sampling study using smartphone photoplethysmography.2020
Author(s)
Suga, A., Naruto, Y., Venie Viktoria Rondang Maulina, Uraguchi, M., Sasaki, T., Ozaki, Y., & Ohira, H.
Organizer
2020 Annual conference of the Society for Affective Science
Int'l Joint Research
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