2022 Fiscal Year Annual Research Report
Institutional Design for Digital Economy
Project/Area Number |
20H00070
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松島 斉 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (00209545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾山 大輔 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (00436742)
萱場 豊 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 講師 (00708612)
山本 裕一 一橋大学, 経済研究所, 教授 (40855178)
佐野 隆司 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 准教授 (50611208)
中島 大輔 小樽商科大学, 商学部, 教授 (60715332)
安田 洋祐 大阪大学, 大学院経済学研究科, 教授 (70463966)
早川 仁 北海道大学, 経済学研究院, 准教授 (70708578)
岡崎 哲二 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (90183029)
菊地 雄太 早稲田大学, 商学学術院, 講師(任期付) (60782117)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ゲーム理論 / メカニズムデザイン / 経済学実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
以下のテーマについて学術貢献と情報発信をおこなった。1.ブロックチェーンとガバナンス:松島は、ブロックチェーンが実体経済に与える影響を明らかにする一般向け論文を完成させた。2.ブロックチェーンと情報デザイン:山本は、不確実性下でバイアスのある意思決定者とバイアスに関する情報共有がもたらす経済学的帰結についての論文を進展し、学会発表をした。安田は、組織内におけるモラルハザードと主観的評価の間の関係について考察し専門誌に掲載させた。3.繰り返しゲームと信用:松島と萱場は、繰り返しゲームの理論と実験研究をさらに継続した。4.プライバシーと制度設計:松島は、不確実性下において、適切な資源配分が可能になるインセンティブメカニズムを、向社会的動機を利用することを前提として設計できることを示す論文の拡張をおこない完成させた。5.限定合理性とインセンティブ:松島は、前川と萱場との共同で、取引市場におけるフレーミングの重要性についての実験と理論の研究を専門誌に掲載させた。6.動学的オークションと5G:佐野は、動学的オークションにおけるオークション後の投資インセンティブについての理論論文を専門誌に掲載した。松島は野田との共同研究で、複雑な外部性のある事前投資がオークション市場に与える影響について分析し専門誌に掲載した。7.自動化と日本経済史:岡崎は、明治以降の日本の産業化における技術革新と製品多角化、企業成長についての歴史的考察を継続させさらなる論文を専門誌に掲載した。8.金融システムの安定性:早川は地域通貨にデジタルカレンシーを用いる発行方法についての考察をさらに継続した。9.倫理的社会選択:松島は、社会選択を、個人の選好の集計ではなく、異なる倫理的基準の妥協案として、公理論的に解明する論文を継続した。10.グローバルコモンズ:松島は、温暖化交渉の制度設計を考えるための基礎理論を改定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
複数の研究テーマについて具体的なテーマが確定しており、多くの研究テーマは論文の初稿が完成している状態である。今後の研究の追行のしかたと発表の計画もおおむねたっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今まで同様に、理論、歴史研究、実験、実証データ解析、論文作成改定、投稿、学会発表、メディア活動を継続していく。
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