2021 Fiscal Year Annual Research Report
学校システムにおける排除と包摂に関する教育社会学的研究-マイノリティの視点から
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20H00100
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
志水 宏吉 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 教授 (40196514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
棚田 洋平 一般社団法人部落解放・人権研究所(調査・研究部), 企画・研究部, 研究員 (00639966)
知念 渉 神田外語大学, グローバル・リベラルアーツ学部, 准教授 (00741167)
西田 芳正 大阪府立大学, 人間社会システム科学研究科, 教授 (10254450)
林嵜 和彦 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (10410531)
二羽 泰子 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 特任助教 (20802507)
山本 晃輔 関西国際大学, 社会学部, 講師 (30710222)
榎井 縁 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 特任教授(常勤) (50710232)
内田 龍史 関西大学, 社会学部, 教授 (60515394)
石川 朝子 下関市立大学, 都市みらい創造戦略機構, 特任教員 (60759877)
高田 一宏 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 教授 (80273564)
園山 大祐 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 教授 (80315308)
堀家 由妃代 佛教大学, 教育学部, 准教授 (80411833)
数実 浩佑 宝塚大学, 東京メディア芸術学部, 講師 (60908622)
西 徳宏 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 助教 (50825627)
王 一瓊 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 特任助教(常勤) (70913523)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 排除 / 包摂 / 学校システム / 聞き取り調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、「同和地区の人々」「貧困層」「外国人」「障害者」という4つのマイノリティー集団を対象として、彼らが日本の学校教育システムからどのように排除されているかについての実態を把握したうえで、彼らをいかに包摂しうるかという問いについて検討を加える。今年度、中心的に行ったのが、上記4つのグループに該当する高校生年代の子どもたちに対する聞き取り調査である。それに合わせて、学卒者・学校教師・その他教育関係者に対する聞き取りも付加的に実施した。排除の実態については、「学校からの排除」「学校のなかの排除」「学校から社会の移行に関する排除」の3つのカテゴリーを設定し、それぞれについて分析を実施した。 本調査の成果は最終報告書に整理される予定である。教育における排除と包摂というテーマは、現在の教育社会学分野において最も注目されている研究分野の一つであり、当事者の視点に焦点を当てた研究は数少ない。なおかつ本研究は、4つの集団の学校体験を横断的に俯瞰し、比較検討するというユニークな視角をもつ経験的研究である。学校教育の今後を考える上で、きわめて貴重な知見と示唆を提示してくれるものと期待している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度、コロナ禍という悪条件下にかかわらず、4つのグループすべてについて、予定していた高校生年代の当事者を対象とする聞き取り調査をほぼ計画通りに実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度にあたる来年度(2022年度)には、当事者対象の聞き取り調査の二次調査を行うほか、コロナ禍のために延期となっているイギリスとフランスにおける現地調査を実施する予定である。9月以降はそれらの調査によって収集されるデータを総合的に分析し、年度末に出版予定の最終報告書に結びつけたい。
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