2020 Fiscal Year Annual Research Report
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20H00251
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
餘利野 直人 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (70182855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 敏久 東京都立大学, システムデザイン研究科, 教授 (30254155)
造賀 芳文 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (40294532)
関崎 真也 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (70724897)
佐々木 豊 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (10511561)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 電力システム / インバータ / 単相交流 / マイクログリッド / 需給制御システム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、再生可能エネルギー(再エネ)の導入を拒む電力系統の課題を克服し、再エネ大量導入と災害時の安定な電力供給を同時に実現する革新的なパワーエレクトロニクス・電力システム技術を開発する。研究代表者らは、単相交流で三相同期機の同期化力を発生させる単相同期化力インバータを世界に先駆けて開発し、これを用いた単相マイクログリッドの構築に向けて、シミュレーションと実験で基本動作の検証を済ませた。当該年度では、これらの成果に基づき、さらに故障対応機能などのインバータ制御機能を拡充して、蓄電池、太陽光、負荷からなる需要家モデル(需要家ユニット)の設計を試みた。簡単なシステムとして、2台のインバータシステムおよび負荷システム、模擬電源からなるシステムをシミュレーションおよび実機にて構築した。実機実験として、1台インバータシステムと模擬電源からなるシステムの安定動作確認、その後、2台のインバータシステム間の電力融通実験を実施した。開発した電圧安定制御機能および、周波数制御機能が有効に働き、簡易的なシステムであるが比較的安定したマイクログリッド運転を実現することができた。これは、同期化力がそれぞれのインバータシステム間で相互的に働き、加えて、回転機と同等の電圧・周波数制御が実現できたためであり、災害時などの独立電源としても有用であることを実機にて示すことができ、当該年度の研究成果はマイクログリッドの構築に向けた大きな進歩といえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度の研究では、以下の項目IからIVおよびVIIを実施する計画とした。このうち、計画通りに、新型インバータシステムの設計・改良(項目I、II、III、IV、V)を実施し、マイクログリッド運用技術の実装として、項目VIIを予定通りに実施した。I. SSI制御回路設計(制御用ソフトウエアの改良および機能追加)のさらなる改良を実施。II. 需要家ユニットの構築(ハードウエア製作)のためにハードウエアの発注・製作を実施。III. 需要家ユニット制御用ソフトウエア開発について、コア部分をハードに実装。IV. 需要家ユニット実機試験の準備。V.需要家ユニットの製作(試験完了後に複数台を発注)(2022年度に実施予定) VI.需要家ユニットを用いたマイクログリッドの構築(2022年度に実施予定) 。VII.マイクログリッドの運用技術開発(系統側から見た課題を検討しハードウェア開発にフィードバック)。以上より、当該年度における研究は、おおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、需要家ユニットを複数台、メーカーに発注して製作し、大学キャンパス内の実系統において、マイクログリッド簡易実証試験を計画通り実施予定である。なお、コロナ禍の半導体不足などの製品納入遅延に対応して、先行的に、新型インバータ周辺機能(ノイズ対策フィルタなど)の設計、シミュレーションによる機能検証(過渡安定度、定態安定度の評価など)を行う予定である。
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Research Products
(18 results)