2020 Fiscal Year Final Research Report
地域貢献人材を育成する課題解決型学習プログラムの研究開発
Project/Area Number |
20H00717
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
1170:Education, sociology of education-related
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Research Institution | 市立札幌大通高等学校 |
Principal Investigator |
NISHINO YOSHIYASU 市立札幌大通高等学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Keywords | 職業観 / 地域貢献人材 / 課題解決型学習 / 地域連携 / 貧困 / 機会格差 / 学校の社会的役割 / 学校の存在意義 |
Outline of Final Research Achievements |
生徒たちから、地域に自らも貢献しようという自覚(職業観)を引き出すために、地域資源連携に基づき、多様な大人と協働しながら学ぶ、課題解決型学習プログラムを研究開発した。 研究成果は主に二つある。第一に、生徒の語りを分析した結果、「『価値』を感じる出会いを、この土地で経験した」という語りに見られるように、地域を学びの場とすることで、自分が暮らすまちの価値を発見し、周囲の環境を捉え直すことで、地域貢献人材としての自覚が芽生え、職業観の深まりを確認することができたことである。第二に、学校の存在意義や社会的役割を捉え直すにあたり、地域とのネットワーク構築が必要不可欠であることを改めて示すことができた。
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Free Research Field |
社会科学 教育学 キャリア教育
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
生徒たちは様々体験を通じて、自分たちが暮らすまちの価値を、これまでとは違った視点で捉え直している。まちや地域の課題をテーマとした、課題解決学習を取り上げた教育活動が全国的に広がりを見せる中、「地域貢献のために何ができるか考えましょう」という学習活動では不十分であり、地域の人と連携して活動すれば良いというわけではない。 本研究の学術的意義は、職業観の形成を目的とし、地域連携を手段とした授業モデルを実証的に示したところにある。また、その社会的な意義は、この実践で学んだ生徒たちが自分たちの暮らすまちに価値を見出し、そこで生きる意味をつくり出し、地域に貢献しようとする新たな自分が形成されたことにある。
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