2020 Fiscal Year Annual Research Report
ものづくりにおける見通しの甘さを改善するためのボードゲーム型教材の開発
Project/Area Number |
20H00846
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Research Institution | National Institute of Technology, Toyota College |
Principal Investigator |
池戸 さくら 豊田工業高等専門学校, その他部局等, 技術職員
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Keywords | PBL / ボードゲーム / 機械実習 |
Outline of Annual Research Achievements |
ものづくりプロジェクトにおける見通しの甘さを改善するために、実習型ボードゲーム教材を作成した。教材は計画を立てる重要性、機械の制限、組み立て時のトラブルなどが学べるように作成した。機械工学科3年生32名の学生の約半数(17名)に教材を使用したワークショップを体験させ、ゲーム内の自分の行動の良かったところや悪かったところを振り返りシートに記入させた。教材自体への意見はアンケートに記入させた。機械工学科3年生全員に、年度始めと年度終わりの2回、PROGテスト(河合塾が開発した問題解決能力等を測定できるテスト)を受けてもらい、教材を体験した群と、体験しなかった群でレベルの変化を比較した。また、振り返りシートとアンケートの記述から考察を行った。 PROGテストの評価項目の中でもリテラシーの構想力と、コンピテンシーの実践力に変化が出ると考えた。2回のPROGテストの結果の変化を比較したところ、教材を体験した群の方が、構想力レベルが増加した人数が多いことがわかった。また、実践力レベルも同様に教材を体験した群の方が、実践力レベルが増加した人数が多いことがわかった。 振り返りシートの自由記述に、計画を立てる重要性についてワークショップを体験したうちの76%の学生から「段取りをよく考える」などの意見があった。機械の制限について41%の学生から「早めにフライス盤を使うべきだった」などの意見があった。組み立て時のトラブルについて47%の学生から「材料の予備を購入しておいたため組み立てで問題が発生しても解決し、高得点の物を完成出来たので良かった」などの意見があった。今回は教材だけで、伝えたいことが伝わったかを調査するために何を学んで欲しいか伝えなかったが、教材を遊んだ後で実習やものづくりの説明をすることで、より効果的に利用できると考えられる。
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