2020 Fiscal Year Annual Research Report
数学科における生徒自身による問題づくりの解説動画作成が単元理解に与える影響の検証
Project/Area Number |
20H00847
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
金森 千春 芝浦工業大学, 附属中学高等学校, 専任教諭
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Keywords | 解説動画 / 問題づくり / 授業設計 |
Outline of Annual Research Achievements |
「生徒自身による解説動画の作成が単元理解に与えることを統計的に実証」し,「これまでの解説動画を作成する問題づくりの授業を洗練し,授業プログラムを構築」する2つの研究目的を達成した.2016年11月-2020年7月における全12回の「生徒が解説動画を作成・活用する問題づくりの授業」の単元理解に与える効果を,3種類の質問紙調査から明らかにした.さらに,本研究の特徴である以下の4点を実証した.大正時代に起こった作問主義の算術教育など先行研究を踏まえ,授業プログラムを改善・構築し,多くの学校や教員に実践が広がるよう,ガイドブックを作成した.
1.数学科において問題づくりの授業は以前から実施され,発表形式が模造紙やプレゼンテーションソフトの先行研究は存在するが,生徒自身がタブレット端末上のアプリで解説動画を作成する活動は存在しない.【新規性】 2.解説動画を作成することで,生徒による創造的活動が実現でき,単元理解が深められた.また,自らの発表や解説を客観的に視聴して自分と他人を等しく評価できる点,いつでも何度でも繰り返し視聴できる点において,学習に対して今までにない効果を得ることができた.【新規性】 3.生徒が学習内容を日常生活や社会の事象と絡めて作問し,他者と共に問題に改良や工夫を重ね,誰 にでもわかりやすい解説動画を作成することにより,協働学習の長所を包括しながら,個の学習を通して,どの学力層の生徒にもより深い単元理解が進む実践であった.【有用性】 4.生徒が解説動画を作成・活用する問題づくりの授業の効果を統計的に実証し,数学科のみならず 他教科においても,誰もが実践できる汎用性のある授業プログラム「生徒が解説動画を作成・活用する授業 2021」として構築し,提案した.【汎用性】
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