Research Project
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
HepG2細胞内のSAAとapoA-Iの局在を蛍光免疫染色および共焦点レーザー顕微鏡を用いた解析と、近接ライゲーションアッセイにて解析したところ、SAAとapoA-Iは細胞質中に重なることなく点在していた。これより、SAAとapoA-IはHepG2細胞から放出されたときには同一粒子内に存在しているが、HepG2細胞内では別々に存在している可能性が示唆された。
先端分析検査学分野
高比重リポタンパク(HDL)は抗粥状動脈硬化を担う重要な粒子である。また、HDLはヘテロジニアスなリポタンパクであり、様々な種類のHDL亜分画が知られている。血清アミロイドA(SAA)は急性期反応蛋白であり、炎症時に上昇することが知られたいる。先行研究により、血中のSAAはHDLに結合していることが分かっている。このことから、SAA含有HDL(SAA-HDL)の生成過程に焦点を当てることで、SAA-HDLが及ぼす影響を知ることができ、動脈硬化進展のバイオマーカーとしての役割を見いだせる可能性がある。