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2021 Fiscal Year Annual Research Report

Microdata analysis on the increase of unknown forest owners and unclear forest boundaries

Research Project

Project/Area Number 20H03090
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

松下 幸司  京都大学, 農学研究科, 教授 (90199787)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 仙田 徹志  京都大学, 学術情報メディアセンター, 准教授 (00325325)
山口 幸三  京都大学, 学術情報メディアセンター, 研究員 (10436751)
高橋 卓也  滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (20336720)
吉田 嘉雄  京都大学, 学術情報メディアセンター, 研究員 (80724012)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywords森林所有者 / ミクロデータ / 森林組合統計 / 森林簿 / 滋賀県 / 細分化
Outline of Annual Research Achievements

森林に関わる国レベルのミクロデータとしては森林組合統計の分析を進めた。森林組合と生産森林組合の両方について分析を進めた。データの補正作業を行うとともに、取得データの中間的な年度である平成23年度調査票を用いたデータ分析を進めた。また、最も古いデータ、最も新しいデータに関する確認作業を進め、集計結果の時系列化に関する検討を行った。
森林に関わる都道府県レベルのミクロデータとしては、滋賀県の森林簿を対象にデータ化及び分析を進めた。滋賀県庁より小班単位の森林簿データを提供していただき、林班単位にまとめたデータベースを作成した。林班の位置に関するデータも提供してもらい、分析結果をGISデータとして表示できるようにした。森林簿に計上されていないデータとの組み合わせ作業についても、着手したところである。
森林の所有者や境界が不明になる背景の一つは、所有規模が小さいこと、あるいは所有地の細分化があげられる。これまで、都道府県、市町村などの行政区分単位に所有面積区分別所有者数などを使って、所有規模の零細性や細分化が分析されてきた。林班を単位として、所有規模と関係のある変数の探索を行った。
森林の細分化指標を設定し、森林簿から得られる変数との関係を重回帰分析で検討したところ、人工林平均林齢、普通林の比率、林道50m以内の比率といった変数が得られた。全体的にみて予想と異なる結果となったのは人工林率である。例えば、公社造林が進んだ地域の影響があるように思われたが今後の検討課題である。また、人工林施業の実施を森林簿にどのように反映させているのかについても検討課題があるように思われた。さらに、細分化指標の算出方法についても検討が必要である。これまで全県レベルで検討を進めてきたが、例えば、森林計画区別の動向や森林組合管轄区域別の動向の検討が必要である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究はミクロデータの統計的な分析を主とするものである。森林組合統計などの農林水産省から提供してもらうミクロデータの整備、補正作業は順調に進んでいる。なお、森林組合統計については、データチェックと予備的分析に予想以上の時間を要しているものの、概ね順調に分析が進んでいる。総務省統計局から提供してもらう予定の住宅・土地統計調査については、過去の統計調査結果の分析及び最新データの予備的分析を進めている。次年度の研究計画の実施準備が進んでいるものといえる。全体的に、データ分析部分は、計画通り、または計画以上に進んでいるといえる。
なお、データ分析と並行して進める予定の現地実態調査については、新型コロナウィルスに関連して研究者が所属する大学の所在地である京都府・滋賀県に緊急事態宣言や蔓延防止が発令され、やや遅れている。
本申請研究の主要部分はミクロ統計分析であることから、全体評価としては概ね順調に進展していると評価する。

Strategy for Future Research Activity

森林に関するミクロデータの整理及び分析については、作業の順番については適宜、若干の入れ替えを行うものの、最終年度までには概ね予定したデータ整理及び分析を進めることができるものと思われる。3年目となる2022年度からは、これまでの研究成果の発表に力を入れていく予定である。また、分析についても、これまではデータの全体的分析、全国的分析を行ってきたが、今後は特定の調査項目や地域別の分析に力を入れていく予定である。
なお、本研究では、ミクロデータの分析と同時に、森林の現況・歴史的経緯との関係も可能な限り統計分析する予定である。新型コロナウィルスの終息が見通せないなか、現況調査については可能な範囲で実施することとし、歴史的経緯に関する史料収集及びそのデータ化により多くの時間と経費を配分する予定である。滋賀県を対象とする森林簿データについても、歴史的データベース・史料との接合に関する検討を始めているところである。森林所有にかかわる現状には歴史的経緯も大きく関係しているものと考えられることから、歴史的データについて可能な限りのデータ化及び統計分析を進めたいと考えている。新型コロナウィルスの動向も考慮して、現況調査と歴史的データ分析・史料分析のバランスを調整する予定である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2021

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] 民有林の細分化に関する数量的分析―滋賀県の森林簿を用いて―2021

    • Author(s)
      松下幸司・高橋卓也・林珠乃
    • Organizer
      第72回応用森林学会大会
  • [Presentation] 近年の生産森林組合の事業実施状況の変化について―規模による差異を中心に―2021

    • Author(s)
      松下幸司・高橋卓也・仙田徹志・山口幸三・吉田嘉雄
    • Organizer
      第132回日本森林学会大会
  • [Presentation] Divide and protect: historicial development of Japanese wariyama scheme2021

    • Author(s)
      Takuya Takahashi, Tamano Hayashi, Koji Matsushita
    • Organizer
      IASC (The International Association for the Study of the Commons) conference in 2021

URL: 

Published: 2022-12-28  

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