2022 Fiscal Year Annual Research Report
Method for sequencing and analyzing huge plant genomes
Project/Area Number |
20H03239
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
笠原 雅弘 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (60376605)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | ゲノムアセンブリ / アルゴリズム / 植物ゲノム / ロングリード / 反復配列 |
Outline of Annual Research Achievements |
大規模かつ反復的配列に富んだゲノムを持つことが知られている針葉樹ゲノムは配列決定が極めて困難であった。ゲノムサイズが大きい針葉樹のなかで、日本でも広く植林されているスギ(Cryptomeria japonica D. Don)のゲノム配列決定およびアノテーションを行った。本研究では、塩基配列に基づく雄性不稔性マーカーを系統的かつ短時間で開発することを可能とするために、染色体レベルのゲノムアセンブリーを行った。本研究では、HiFiシーケンス、Hi-C scaffolding、高密度遺伝子地図の組み合わせにより、高度に連続した(N50 contig サイズ約12Mb)染色体レベルのアセンブリを確立し、97.6%の塩基配列を遺伝学的地図上にのせることができた。また、既存および新規のRNA-seqデータ、公共データベースのEST、文献で報告されているIso-seq、他種タンパク質との相同性を用いて遺伝子配列のアノテーションを行い、約5万5千の標準遺伝子セットを作成した。この遺伝子セットはBUSCOスコアにおいて針葉樹では前例のない高い完全性スコア(>91%)を達成し、ゲノム配列の精度の高さを示した。また、LTRエレメントが保存されたレトロトランスポゾンの検出とアノテートを行い、進化的に古いレトロトランスポゾンはアセンブル可能であることを見いだした。今回解読されたゲノムは、他の針葉樹種においても、病原体に対する耐性、成長の早さ、様々な環境への適応、針葉樹ゲノムやレトロトランスポゾンの進化に関連する遺伝子座の特定など、品種改良や研究のための信頼できる基盤となることが期待される。
|
Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|