2021 Fiscal Year Research-status Report
Diversified study to make a search for novel and reliable indicators evaluating cardio-respiratory fitness
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20K11206
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Research Institution | BIWAKO PROFESSIONAL UNIVERSITY OF REHABILITATION |
Principal Investigator |
里中 綾子 びわこリハビリテーション専門職大学, リハビリテーション学部, 講師 (80632497)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 伸治 常葉大学, 保健医療学部, 教授 (50393153)
寺田 恭子 桜花学園大学, 保育学部, 教授 (20236996)
山品 博子 福島県立医科大学, 保健科学部, 講師 (00726242)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 呼吸循環フィットネス / 酸素脈 / 下腿三頭筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度も引き続きCOVID-19の影響により研究データ収集は予定より縮小して実施した。感染症予防の観点より、障がい者や高齢者をはじめとする低体力者を対象とした呼気ガス分析装置を用いた運動負荷テストは現実的ではない。したがって2020年度から引き続き過去に収集したデータの見直し、再分析を試みた。前年度より引き続き脳性麻痺者を対象としたデータの再分析を実施し、多段階漸増負荷による最大下運動テストのデータより、各段階における酸素脈(酸素摂取量/心拍数)は最大運動テストで得られたピーク酸素摂取量と正の相関が認められたため、論文を作成して投稿準備に入っている。これに加え今年度は、過去に得られた健常者を対象としたデータの分析を行い、心拍数が100から110拍/分の低強度な運動であっても酸素脈や酸素摂取量はピーク酸素摂取量と中等度の相関を示すことが明らかとなった。 一方、健康な男子大学生を対象とした最大運動テストで得られたピーク酸素摂取量と下腿周径には正の相関があることも明らかとなった。また、障がい者や高齢者の対照となる10~20代のスポーツアスリートの運動負荷テストや体組成測定は感染対策を行った上で注意深くデータ収集を実施することができた。サンプル数は少ないもののピーク酸素摂取量と酸素脈には障がい者や高齢者と同様の傾向が出ている。このような結果から、対象者の属性にかかわらず低強度運動時の酸素脈、下腿周径が全身持久力に関連する可能性が示されてきた。また高齢者の身体活動アンケートと下腿三頭筋厚、体組成測定より、身体活動量と下腿三頭筋厚保には正の相関が示された。これらの分析からでは、参加者が同一ではなく一概に結論は出せないが、下腿三頭筋が身体活動量や全身持久力と関連があることが示唆されている。以上の結果についていくつかの論文にまとめている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究計画には低体力者の呼吸循環フィットネスを評価するため、呼気ガス分析装置を用いた運動負荷テストが含まれている。世界的なCOVID-19感染拡大により、対象となる集団に対して呼気ガス分析装置を用いることは困難な状況であった。したがって過去に測定したデータの再分析を進めているが、得られたデータでは足りない部分や対象者が同一でないことなど問題点がある。感染対策を行った上で一部のデータ収集は進めることができているが、呼気ガス分析装置に用いるマスクの消毒などが必須であり、以前よりも1人に対するデータ収集に時間を必要とするため、1日で得られるサンプル数も少なく設定している。
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Strategy for Future Research Activity |
COVID-19の流行状況を踏まえ、感染予防対策を行った上で必要な研究データ収集を行う予定である。呼気ガス分析装置では水洗い、アルコール消毒ができるマスクと使い捨てフィルターを使用することにより対策が可能となる。身体活動量の測定には活動量計あるいはの使用を検討している。ウエスト部分に装着するだけの簡易的なものを使用することで消毒も可能である。これに加えて今後も過去に得られたデータを再分析することにより限局的ではあるが新しい知見が得られることが期待される。
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Causes of Carryover |
COVID-19蔓延により感染予防の観点から研究計画が遅れたため、次年度予算額が生じている。COVID-19の流行状況に応じて呼気ガス分析を実施していくために必要な物品、消耗品の購入や呼気ガス分析装置のメンテナンスは必須である。測定再開後は研究参加者への謝金も必要である。また研究ミーティングを定期的に実施するための旅費や関連学会への参加(日本体力医学会、ヨーロッパスポーツ医学会、アメリカ脳性麻痺学会等:オンラインへの参加が見込まれる)がを予定している。これらに加えて研究成果を論文にまとめる際の語学チェック、専門知識や技術のサポートを予定している。
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Research Products
(4 results)