2021 Fiscal Year Research-status Report
外国人若手研究者の職能開発を取り巻く環境・個人要因の解明と体系化
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20K14025
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
櫻井 勇介 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 講師 (60771219)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 若手研究者 / 外国人 / 日本 / 能力開発 / 質問紙調査 / インタビュー調査 / 混合研究法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の計画に沿って、以下の3点について研究を遂行した。 1)適切な質と量のインタビューデータの収集:最終的に44名の外国人研究者からそれぞれ1時間程度の聞き取りを行った。その逐語録の作成を行い、現在はデータのオープンコーディング(注目すべき主要な語りを抽出)を進めている。日本語と英語の聞き取りが混在する調査協力者のため質的研究ソフトウェアでの扱いに手間取っているが、おおむね分析の方向性や結果の概要は見えているところである。今後は、注目すべき項目を絞り、具体的な傾向やパターンを示すことができるよう分析を進めていく。 2)論文の執筆:国際学会誌に2本の論文を投稿し、現在査読中である。そのうち1つは、半年以上査読に回らず、担当のEditorに問い合わせても「対応中」との返事しかなく、問題を認識している。現在は出版社に問い合わせているところであり、出版社からは返事をいただいたので速やかに査読が行われることを期待している。 3)アンケート調査結果概要報告書の出版:前年度に収集したアンケートデータの概要報告書を作成し、広く社会に公開した。国際化の遅れが頻繁に指摘される日本の大学であるが、意外にも日本の研究コミュニティー環境に満足している者が多かった(先行研究の結果をサポートしている)。 コロナウィルス感染症による一時的なインタビュー収集の遅れ(コロナウィルス感染症による社会変化によって引き起こされる研究結果への影響を避けるために意図的に遅らせた)がそのまま現在の進捗状況の遅れにつながっている。来年度は今年度進める予定であったインタビューデータとアンケートデータの併用による研究論文の執筆を進めていく見通しである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウィルス感染症による一時的なインタビュー収集の遅れがそのままプロジェクトの現在の進捗状況の遅れにつながっている。本研究の1年目に、コロナウィルス感染症による社会変化によって引き起こされる研究結果への影響を避けるため、インタビューデータの収集を意図的に8か月程度遅らせざるを得なかった。アンケートデータとインタビューデータの収集は完了している。本年度44名の外国人若手研究者から、日本語または英語で聞き取り調査を収集し、聞き取り調査を完了することができた。その後の逐語録作成、オープンコーディングの作業は予定していた期間で進められているが、8か月の遅れは取り戻せていない現状である。この状況に呼応する形で、投稿論文についても、現在2本が現在査読中のままで出版には至っていない。その代わりに、インタビューデータのみを使用した結果概要をまとめた報告書を作成し公開し、また、他の方法で必要な資料を収集し、別途関連論文を執筆、出版した。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに収集したアンケートデータとインタビューデータを補完的に活用し、論文執筆、諸学会での公開を行っていく。特に、日本における外国人研究者が、研究者としての能力開発の諸側面についてどのような特徴と傾向がみられるか把握する分析を行う。具体的には、アンケート回答結果を踏まえ、日本における外国人若手研究者の能力開発経験がどのようなタイプに分けられ、その具体的な困難や対処法策を整理していく作業を行い、論文執筆を進めていく。さらに、これまでの研究公開活動によって広がった研究者ネットワークを活用し、当初計画していなかったが他大学の若手研究者とも英語書籍の分担執筆も現在進めている。今年度はその2本の原稿を書き上げる予定であるが、出版はさらに1年後になる可能性がある。
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Causes of Carryover |
およそ7000円ということで、予算計画の範囲内と認識している。翌年度も世界中のコロナウィルス感染症の状況を鑑み国際学会への参加が危ぶまれており、使用計画は不透明である。コロナウィルス感染症の理由で、研究データ収集を遅らせたこともあり、1年間の延長をすることで、研究の公開や出版をより効果的に行えると考えており、現在はどのように進めるか検討中である。
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Research Products
(6 results)