2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21790288
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
チャクラボルティ アニルバン University of Miyazaki, フロンティア科学実験総合センター, 研究員 (40525565)
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Keywords | リボソームタンパク質 / アポトーシス / がん / ゼブラフィッシュ / 翻訳異常 / p53 |
Research Abstract |
リボソームを構成する79種類のタンパク質(RP)遺伝子のなかには、がん抑制遺伝子としての機能が注目されているものがある。その機能の詳細を明らかにするために、ゼブラフィッシュを用いた発がんモデルの作製を試みた。 1. p53欠損ゼブラフィッシュの作製:RP遺伝子の発現抑制によりp53の活性化に影響が及ぼされるかどうかを確認するために、p53の発現量を調節できるp53ホモ欠損個体の作出を試みた。米国のリソースセンター(ZIRC, Zebrafish International Resource Center)からp53ヘテロ変異個体(p53^<M214K/+>)を得て、それらを当研究室において掛け合わせた。遺伝子型解析によりホモ欠損個体(p53^<M214K/M214K>)を確認した。今後は、これら個体から得られる受精卵を用いて、p53過剰発現下でRPの発現を抑制し、ストレスに対する応答がどのように変化するか解析する。 2. 臓器特異的なRP遺伝子の発現抑制による発がんモデルの作製:特定の遺伝子に対するmiRNAを発現するベクターをゼブラフィッシュのゲノムに組み込むためにTo12トランスポゾンシステムを利用した。まず、GFPに対するmiRNAがゼブラフィッシュの個体内で機能するかどうかを確認した。ベクターには肝臓特異的な発現を誘導するプロモーターL-EABPを組み込んだ。このベクターとTo12mRNAを受精卵に注入し、ゲノムにmiRNA遺伝子が挿入された個体(FO)を得て、さらに近交系間交配によりF1を作出した。今後は、この技術を応用し、臓器特異的なRP発現抑制個体を作製する。これを解析することにより、RPの発現量の低下によるp53制御機構の変動と発がんとの関連を明らかにしていく。
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Research Products
(2 results)