2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21790929
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Research Institution | 愛知県がんセンター(研究所) |
Principal Investigator |
本間 圭一郎 愛知県がんセンター(研究所), 遺伝子医療研究部, 主任研究員 (20505945)
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Keywords | TNFAIP3 / 悪性リンパ腫 / NF-κB |
Research Abstract |
多くの悪性リンパ腫において、NF-κBの制御異常は腫瘍形成のメカニズムとして重要視されている。一方で、NF-κBの制御異常を引き起こすゲノム異常については、十分には解明ざれていない。本研究の目的は、リンパ腫におけるNF-κB制御因子TNFAIP3/A20の異常を検索し、その異常により引き起こされるリンパ腫形成の分子基盤を明らかにすることである。昨年度までに、各リンパ腫組織型におけるTNFAIP3異常について明らかにした。 本年度の研究では、TNFAIP3遺伝子不活化による、腫瘍形成のメカニズムを明らかにすることを目的とした。TNFAIP3(A20)は、NF-κB以外にも,AP-1, AKT, autophagyなどの活性を制御しており、その不活化はこれらのシグナル伝達の異常をきたし、腫瘍形成に関わると考えられるがその詳細なメカニズムは不明である。 このため、A20遺伝子の異常を有するリンパ腫細胞株に対して、AP-1, FOXO, STAT, TCF/LEF, LC3-GFPそれぞれレポーターベクターを組み込み、A20遺伝子の過剰発現によって影響を受けるパスウェイを検討した。 その結果、AP-1, LC3-GFPが強く抑制ざれており、これらのシグナルがNF-κBと相加・相乗的に造腫瘍性に関与していることが推測された。現在NF-κBとAP-1シグナルとの相乗作用によるリンパ腫形成促進効果について、マウスモデルを用いて検討中である。
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Research Products
(2 results)