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2009 Fiscal Year Annual Research Report

新規免疫療法の確立を目指した口腔癌患者に誘導されている多能性免疫担当細胞の解析

Research Project

Project/Area Number 21791978
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

田中 香衣  Tokyo Medical and Dental University, 歯学部附属病院, 医員 (20431934)

Keywords癌 / 免疫学 / 腫瘍免疫 / 免疫抑制細胞
Research Abstract

われわれは、マウスの口腔扁平上皮癌細胞株であるNR-S1Kを用いた、同系マウスへの移植モデルにおいて、癌の免疫回避機構のなかでも、補助刺激分子の一つであるB7-H1/B7-DC:PD-1経路、および、癌細胞の産生する可溶性因子により誘導される未熟骨髄系細胞の性状および機能について解析を進めてきた。
本研究で得られた今までの主たる結果は以下のとおりである。
1.NR-S1KはB7-H1/B7-DCともに発現していないが、in vitroでIFN-γ存在下に培養すると、また、マウスに生着させてin vivoに腫瘍増殖させると、B7-H1の発現が誘導された。
2.NR-S1Kをマウスに接種すると、原発腫瘍の大きさに比例して脾臓の腫大が認められたが、それはCD11b^<high>Gr-1^<med-high>の大型リンパ球(以下CD11b^<high>細胞とする)の異常増殖によるもので、脾臓のT細胞領域のみならず末梢血、リンパ節および腫瘍周囲にも同細胞の集積が認められた。
3.CD11b^<high>細胞の表面抗原の解析では、Gr-1^<med-high>,F4/80^<dim+>,Ly49Q^+,SIRPα^+,PIR A/B^+であったが、CD11cやMHC class I/IIは通常の樹状細胞の発現レベルより低い発現を示しており、CD80/CD86に関しても、それぞれ発現なし/低発現であった。
4.CD11b^<high>細胞は、成熟好中球とは異なる、未熟骨髄系細胞とでもいうべきヘテロな細胞集団であった。
5.CD11b^<high>細胞のサイトカイン発現のmRNAレベル解析では、IL-1β,IFN-α,IL-4,MIP-1αの発現のみが認められた。
6.CD11b^<high>細胞の存在にもかかわらず、担癌マウス所属リンパ節細胞の増殖反応は増強されていた。
7.NR-S1Kを同系マウス皮下に接種する前後に、別の担癌マウスより分離したCD11b^<high>細胞を移植しても、腫瘍の増殖に対する明らかな影響は認められなかった。

  • Research Products

    (2 results)

All 2009

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 顎骨に発生したランゲルハンス細胞組織球症の3例2009

    • Author(s)
      田中香衣, 他
    • Journal Title

      頭頸部癌学会会誌 35

      Pages: 310-315

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 口腔扁平上皮癌における遠隔転移発現に関与する因子の検討2009

    • Author(s)
      原田浩之, 他
    • Organizer
      日本癌治療学会
    • Place of Presentation
      横浜
    • Year and Date
      2009-10-23

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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