2010 Fiscal Year Annual Research Report
喫煙歴を有する歯周病患者のニコチン代謝能関連遺伝子多型解析
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21792136
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
夫馬 大介 愛知学院大学, 歯学部, 非常勤助教 (10532971)
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Keywords | 歯周予防学 / 遺伝子多型解析 / ニコチン代謝能 |
Research Abstract |
歯周病は生活習慣病であり、平成17年歯科疾患実態調査の結果によると、国民の8割以上に何らかの歯周病所見が認められると報告されている。 これまでに歯周炎の危険因子である喫煙と、歯周炎との関連性については、数多くの研究報告がされてきたが、ニコチン代謝能との関連性が示唆されているCYP2Y6遺伝子と歯周炎との関連性についての研究報告はまだない。ニコチン代謝能との関連性が示唆されているCYP2Y6遺伝子多型を用いた関連解析を行うことで、喫煙歴を有する歯周炎患者における、病因(宿主因子)としてのニコチン代謝能の優劣の関与を検討し、喫煙歴を有する歯周組織健常者の歯周病予防や、喫煙歴を有する歯周炎患者に対する具体的な禁煙支援が可能になれば、国民の生活の質の向上が期待できる。 そこで、本研究では、ニコチン代謝能と喫煙歴の関与した歯周炎との関連性を検討するために、喫煙歴を有する歯周組織健常者と、喫煙歴を有する慢性歯周炎患者を対象に、PCR-RFLP法を用いて、CYP2Y6遺伝子全欠損多型解析を行った。その結果こ喫煙歴を有する歯周組織健常者群と、喫煙歴を有する慢性歯周炎患者群の両群にCYP2Y6遺伝子全欠損多型が認められるものの、そのアリル頻度において有意な差は認められなかった。 今後、両群の対象者数を増やし、喫煙歴を有する歯周炎患者における、宿主因子としてのニコチン代謝能の優劣の関与を検討する予定である。
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