2009 Fiscal Year Annual Research Report
蛍光ストレインセンサーおよびイメージングシステムの開発
Project/Area Number |
21870004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
岩井 草介 Hirosaki University, 教育学部, 講師 (40366547)
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Keywords | ストレインセンサー / GFP / スペクトル分離 |
Research Abstract |
本年度は、交付申請書に記載した研究実施計画のうち、スペークトル成分の一つが系統誤差を含む場合における最小二乗法を用いた混合スペクトル分離(Linear spectral unmixing)の有効性の理論的な検討について、特に成果があった。スペクトル成分の"誤差スペクトル"そのものの正確な形状を予測するのは困難であるか、誤差のおおよその振れ幅は予想できるので、"誤差スペクトル"のノルムが分かっているとして、センサー成分の2波長ratio値の理論的最大誤差を算出することができた。最小二乗法を用いた混合スペクトル分離は生体内蛍光スペクトルイメージングでよく用いられており、本研究の成果を応用することによって、例えば蛍光スペクトルイメージングにおいて2波長型の蛍光センサー成分と系統誤差を含む自家蛍光成分を分離するときの、センサー成分の最大誤差を見積ることが可能になる。近年、蛍光タンパク質などを用いることによりさまざまな2波長型蛍光センサーが開発されており、またスペクトル顕微鏡についても長足の進歩が見られるため、この両者を用いた生体内イメージングはますますさかんになることが予想される。本研究で得られた成果は、これらのスペクトルイメージングで得られた結果の妥当性を判断する際、有用な指標となることが期待される。
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