2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21870054
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Research Institution | 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設) |
Principal Investigator |
橋山 一哉 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設), 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 特別協力研究員 (20546949)
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Keywords | ショウジョウバエ / 生殖細胞 / 性決定 / 配偶子形成 |
Research Abstract |
生殖細胞の性は生殖巣に取り込まれた後、周りの体細胞からのシグナルにより決定されると考えられている。しかし、申請者は、ショウジョウバエにおいて、Sex lethal(Sxl)遺伝子が生殖巣に取り込まれる前の、雌胚の始原生殖細胞において発現することを見出した。Sxl遺伝子を雄胚の始原生殖細胞で強制発現し雌胚に移植すると、機能的な卵が形成され、次世代が生み出された。本年度はより詳細にSxl遺伝子の機能を解析した。 (1) 雄胚の始原生殖細胞においてSxl遺伝子の発現時期を変化させ、雌胚に移植した。その結果、生殖巣に取り込まれる前の雄胚の始原生殖細胞において、Sxl遺伝子を発現させるだけで、機能的な卵が観察された。 (2) RNAi法を用いて、生殖巣に取り込まれる前の雌胚の始原生殖細胞でSxl遺伝子の機能を抑制すると、生殖細胞の雌への分化が異常になり、雄様の形態が観察された。 以上の結果は、Sxl遺伝子は生殖細胞の雌分化に必要かつ十分な遺伝子であることが明らかとなった。
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Research Products
(3 results)