2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21890031
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
石崎 玲 群馬大学, 生体調節研究所, 助教 (90510511)
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Keywords | 糖尿病 / 膵ベータ細胞 / インスリン / 分泌顆粒 |
Research Abstract |
初年度の計画研究によって膵beta細胞内でインスリン分泌を制御している低分子量Gタンパク質Rab27aの結合タンパク質を探索したところ、最も強力なRab27aエフェクタはGranuphilinであることが分かった。我々はGranuphilinがインスリン顆粒を細胞膜近傍にターゲティングしインスリン分泌を抑制することを報告している。膵beta細胞におけるRab27aエフェクタの大部分がGranuphilinであったことから、Granuphilin結合タンパク質を探索した。その結果、これまでに知られていないGranuphilin結合タンパク質が複数得られた。これらの新規Granuphilin結合タンパク質はGranuphilin-Rab27a複合体を介してインスリン分泌を制御している可能性がある。そこで、これらのタンパク質のGranuphilinを介したインスリン分泌への影響を調べるため、結合タンパク質のGranuphilin結合部位を決定した。さらにこれらの結合タンパク質と結合できなくしたGranuphilin変異体を発現するレトロウイルスを作成しGranuphilin欠損マウス由来の膵beta細胞に発現させてインスリン分泌能とターゲティング活性を調べた。その結果、ターゲティング活性にはRab27a以外のタンパク質結合が必要でないこと、変異型Granuphilinは野生型に比べてよりインスリン分泌に抑制的に働くことが分かった。Granuphilinはインスリン顆粒を細胞膜にターゲティングするだけでなく、膜近傍では結合タンパク質によってインスリン分泌を正に制御しているものと考えられる。現在、ターゲティングしているインスリン顆粒を詳細に解析できる全反射顕微鏡を用いて調べている。
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