2009 Fiscal Year Annual Research Report
国語科におけるマイクロブログを利用したジグソー学習による主体的に考える力の育成
Project/Area Number |
21909012
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Research Institution | 三重県立津商業高等学校 |
Principal Investigator |
藤田 裕之 三重県立津商業高等学校, 教員
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Keywords | 国語 / マイクロブログ / ジグソー学習 |
Research Abstract |
高等学校国語科の授業でマイクロブログを利用したジグソー学習を行うことで、生徒の主体的に考える力が養えるのではないかと考えた。そのためにマイクロブログやジグソー学習を利用することのメリット・デメリットの整理、本研究で用いた方法が主体的に考える力の育成にどの程度有効であるかの検証と問題点の整理が本研究の目的である。 高等学校国語科の文学作品の読解授業においてマイクロブログもジグソー学習も利用しない一斉型の授業実践、マイクロブログを利用しないジグソー学習のみの授業実践、マイクロブログとジグソー学習を利用した授業実践を比較し、その時の生徒の様子や、実践後のアンケート結果を分析するという方法で研究を行った。 マイクロブログ用ソフトウェア『しゃべる』はベータ版のため、ユーザ設定作業中頻繁に発生するフリーズ、ユーザ管理画面の一部非表示、ユーザ削除の不可、画面表示が突然英語に変わる不具合などがあり、学習システムとして利用するには不十分であることがわかった。また、マイクロブログを学習システムとして利用する場合、デメリットとして、班員の意志決定をマイクロブログ上の会話で行うのは難しい。発言がすぐに更新されないため、会話がかみ合わない時がある。ジグソー班の組み替えのタイミングを班員で合わせるのが難しい。班員を組み替えてもマイクロブログ上には過去の発言が残るため見にくい。タイピングの習熟度で発言の速度に差が出ることなどが挙げられる。メリットとしては、人前での発言が苦手な生徒もマイクロブログ上では発言できる。ディスカッションの記録が残るので、内容の確認やまとめに便利。各班の話し合いの内容がリアルタイムに確認できる。席が離れていても話し合いが可能。同一空間で複数のディスカッションが同時に可能などが挙げられる。また、生徒は一斉型授業より、自ら考え、発言する機会が多いという傾向がみられた。
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Research Products
(3 results)