2021 Fiscal Year Annual Research Report
A biopsychosocial functioning library based on user needs analysis algorithm for efficient development of assistive technologies
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21H03859
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Research Institution | National Rehabilitation Center for Persons with Disabilities |
Principal Investigator |
井上 剛伸 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 福祉機器開発部, 研究部長 (40360680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上村 智子 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (80280204)
硯川 潤 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 福祉機器開発部, 研究室長 (50571577)
間宮 郁子 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 福祉機器開発部, 研究員 (30455381)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 支援機器 / 機器開発 / ナラティブデータ / 国際生活機能分類 / ニーズ分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
1) 既存ナラティブデータの分析とICFコードの見直し:既存ナラティブデータの分析については,データマイニングツールであるKH Corderを使用し,頻出語の調査および共起ネットワーク分析を実施した.頻出語の共起ネットワーク分析と対応分析による結果,生活機能ライブラリに関連がある項目を抽出した.また,統合失調症を持つ者の生活ニーズについて,公開されているナラティブデータおよび調査により得られたナラティブデータを収集し,典型的な事例を対象に主要な項目を抽出し,生活機能ライブラリに対応した切片化を行った. 2) ICFの各構成要素間の関係性の記述:今年度はサンプルナラティブデータとしてSNSから特定の疾患や障害名を含むテキストデータ10000件を抽出し,形態素解析後にICF関連用語から成るライブラリ収載単語群の出現頻度をサンプルごとにベクトルデータとして表現することで,テキスト情報の特徴分析を行った.自己組織化マップを用いた分析では,ICF同一チャプタに関連するライブラリ収載単語が近接しクラスタを形成する傾向が確認され,検討手法によるICFに基づいたテキストの構造化の可能性が確認された. 3) 生活機能ライブラリの妥当性の評価:既存ナラティブデータの分析から抽出された生活機能ライブラリに関連する項目について,関連するツイッター情報から抽出された項目との比較検討を行った.当事者(被介護者)の情報を主とするナラティブデータと,介護者の情報を主とするツイッター情報を比較するこのことで,支援機器への未達ニーズ抽出における妥当性の予備評価を行なった.また,SNSから抽出したテキストデータにおいては,ライブラリ収載単語との関連性を網羅的に調査したところ,高い関連性を有するサンプルほど特定のトピックに関するニーズ分析に適した情報を含むことが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19感染拡大の影響により,直接の打ち合わせを実施しにくかったことが,理由にあると考える.しかし,繰越による対応と,データ量の多い内容もWEB会議等で工夫して話す方法も確立され,この先は予定通りの進捗となる見込みである.
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Strategy for Future Research Activity |
今後,ニーズ分析エンジンの構築を進める予定としており,既存テキストマイニングソフトウェアに構築した生活機能ライブラリライブラリを実装し,見直した ICFコード にもとづいたニーズ分析の可能性を確認する. 1) 生活機能ライブラリにもとづくテキスト分析手法の開発と精度評価:ナラティブデータから生活機能ライブラリの階層性にもとづいたニーズを抽出するアルゴリズムを開発する. 分析においてはまず,形態素解析,係り受け分析,共起分析などの従来のテキスト分析手法と組み合わせ,テキスト切片を生活機能ライブラリの各コードと対応付ける. 次に,コード間の関係性にもとづき,対象者の活動と参加,それに関係する心身機能・構造と環境因子を抽出・構造化する. 分析結果の精度は質的な分析によりその精度を検証する. 2) ニーズ可視化手法の開発:上記の手続きで,ナラティブデータに含まれる生活機能と環境因子の関係性が出力される.この出力データをニーズ分析手順に即して適切に可視化する手法を開発する.そのために,質的研究アプローチを用いて従来のニーズ分析作業を細分化し,出力データを多角的なニーズ理解につなげるための作業フローを確認する.また,データマイニング手法を用いたニーズ分析の手法に関連する成果について学会発表および論文投稿をする. 3) 機械学習によるライブラリ拡充:コード認識用の単語辞書を拡充するために,教師無し学習を用いてインターネット上のテキストデータを自動分類し,各コードに関連する単語を抽出するアルゴリズムを確立する. 単語間の共起行列をもとに自己組織化マップを用いてグループ化し,収録単語との類似性をもとに対応コードを決定する.
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Research Products
(1 results)