2022 Fiscal Year Research-status Report
大学生の健康観察の活用状況から、初等中等教育での自己管理能力育成の方策を提案する
Project/Area Number |
21K02579
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
石井 有美子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (50897874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥田 紀久子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (60331857)
田中 祐子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (10535800)
森 健治 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (20274201)
西岡 伸紀 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (90198432)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 健康観察 / 自己管理能力 / 日常生活への活用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,①大学生の健康観察結果の日常生活への活用状況を把握するとともに,活用を促進・阻害している要因を明らかにする.②初等中等教育において育成すべき自己管理能力の指導方法を養護教諭や教諭を対象とした半構造化面接により見出す.③自己管理能力の指導についての質問紙調査を養護教諭や教諭に実施し,今後の指導方法を提案することである. ①の調査は,2022年に国立大学3校において実施した.健康状態を確認している割合は,全体で77.3%であった.確認状況は,医学部の方が教育学部より(p<.001),女子の方が男子よりも(p<.001),4年の方が1年よりも(p<.001),いずれもよく確認していた.一番多かった確認事項は,「体温」,次いで「痛みや体のだるさ等の症状」,「すっきりとした目覚め」であった.一方,少なかった確認事項は,「穏やかな気持ちで過ごせるか」,「不安や悩みはないか」「勉学への意欲があるか」などの精神面の健康状態の指標であった.日常生活への活用4項目の活用の割合は,全て医学部が教育学部よりも高かった.関連性については次の通りである.「1日の過ごし方を考える」の活用促進に関連を示したのは,保護者のソーシャルサポート高群であった.活用抑制に関連を示したのは,日常生活の変更への抵抗感高群であった.「今後の過ごし方を考える」の活用促進に関連を示したのは,ヘルスリテラシーの疾病予防高群であった.「日常生活の活用状況」の活用抑制に関連を示したのは,日常生活の変更への抵抗感高群であった.「生活への有用性」の活用促進に関連を示したのは大学3年生,4年生であった. 本研究の予備調査であり,基礎資料となった児童生徒の健康観察結果の日常生活への活用についての研究成果は,日本学校保健学会の学校保健研究〈2022年64巻3号)に掲載された.また国際地域看護学学会(2022年6月)で報告した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2021年度は,本研究の基礎資料となる児童生徒の健康観察結果の活用状況における調査(2020年度)の分析,論文化を優先したため,①大学生の調査に着手するのが約1年遅れ2022年度に実施した.そのため当初計画の②小中学校教員への半構造化面接はまだ着手できていない.現在,実施にあたり研究計画を作成している段階である.以上の状況を総合的に勘案し,現在までの進捗状況は「遅れている」と判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の計画としては,①大学生の調査の研究成果の取りまとめを速やかに行い,論文及び学会発表で公表していく.次に児童生徒及び大学生の健康観察の調査の結果を踏まえ,②初等中等教育において育成すべき自己管理能力の指導方法を養護教諭や教諭の半構造化面接により見出す.主要なインタビュー内容を先行研究から選定し,インタビューガイドを作成する.また,調査のための研究倫理審査を申請する.課題は,研究協力校及び教員の確保であるが,機縁法により公立小学校及び公立中学校の教員10~20名を協力者として調査を行えるように進める.また,調査のため遠方への移動など時間的な制約も考えられるが,対面によるインタビューが難しい場合は,Zoom等を活用し調査を進める.2023年度は,①と②を並行し実施していく.
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Causes of Carryover |
大学生に行った質問紙調査の内,2/3の対象者がwebでの回答形式で配布したため,用紙代や印刷代等の消耗品及び,データ入力などの経費を使用しなかった.また参加した学術集会のうち2つがweb開催であり,旅費の支出がなかったため次年度使用額が生じた.翌年度分として請求した研究費と合わせて,次年度に繰り越した調査及び学会発表,学術雑誌への投稿等で使用する予定である.
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Research Products
(2 results)