2021 Fiscal Year Research-status Report
多時期空中写真由来の変化量に基づく新たな森林モニタリング手法の開発
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21K05670
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
太田 徹志 九州大学, 農学研究院, 准教授 (10753717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝上 展也 九州大学, 農学研究院, 教授 (00274522)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 空中写真 / SfM / 森林管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
森林の持続的な管理には森林モニタリングによる林分構造の定期的な把握が必須である。しかしながら,森林は広く分布するため森林モニタリングも容易ではなく,またモニタリングにかかるコストも問題となる。そこで,安価で効率的な森林モニタリング手法の構築が求められている。本研究は,おおよそ50年前から繰り返し撮影が続けられている空中写真の活用に着目した。本研究の目的は時系列空中写真による安価で正確な林分構造変化の推定技術開発することである。 研究初年度となる2021年度は,地上データの測定および集計と空中写真の収集を予定していた。地上データの測定および収集に関して,本年度は,大分県内に存在する施業試験地において林分調査を実施し,胸高直径および樹高を測定した。また,試験地内の過去の調査データを整理し,過去から現在に至るまでの,樹高,直径,林分材積などの林分構造の推移を求めた。次に,空中写真の収集に関しては,林分調査を実施した地域一帯の1960年代から現在に至るまでの空中写真のストックをデータベースより精査し,デジタルデータとして入手した。また,対象領域の地上高データを国土地理院より入手した。 現在は入手した空中写真データをパソコンに取り込み,各撮影年度ごとに対象林分の3次元情報の構築に取り組んでいる。2022年度以降は3次元情報の構築および3次元情報の時間的な推移について定量化をはかる予定である。また,対象地の追加についても検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現地調査および空中写真の入手,ともに進んでおり,おおむね研究計画の通り順調に推移している。ただし,コロナウィルスの問題もあり,対象地を増やすことが出来なかった。対象地の増やす事ができるかどうかが,現在の進捗状況を踏まえた今後の課題である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は入手した空中写真データをパソコンに取り込み,各撮影年度ごとに対象林分の3次元情報の構築に取り組んでいる。2022年度以降は3次元情報の構築および3次元情報の時間的な推移について定量化をはかる予定である。また,対象地の追加についても検討する。
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Causes of Carryover |
支出を予定していた森林調査について,別の経費で調査が可能となった。また,コロナウィルスのため,現地調査の回数が減り,かつ参加予定としていた学会がオンライン開催になった。以上のことから,旅費や物品費が予定していた金額に達しなかった。次年度使用額については,次年度以降の調査等で使用予定である。
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