2022 Fiscal Year Research-status Report
非破壊工学技術を応用した非侵襲的腎盂内圧測定の新規開発
Project/Area Number |
21K12728
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
西村 謙一 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教 (20868666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
雑賀 隆史 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (10314676)
中畑 和之 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (20380256)
菊川 忠彦 愛媛大学, 医学部附属病院, 准教授 (70444734)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 反射波 / 生体膜 / 腎盂内圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
無症候性水腎症の病態は,腎盂尿管移行部の狭窄により腎盂から尿管の通過障害が起こり腎盂内に尿が停滞する。そして,腎盂内圧上昇により腎実質での尿の産生障害,尿の直接的な腎実質への圧排が腎機能を悪化させると考えられている。しかし,腎盂内圧を測定する方法は体表より腎盂に針を穿刺し直接圧力を測る非生理的な侵襲的検査(Whitaker test)であり,手術適応をきめる検査としては使用されていない。腎盂内圧が与える腎実質への影響を解明することが水腎症の病態を把握する上で重要である。そのために,生理的かつ非侵襲的な腎盂内圧測定方法を開発することが必要となる。そこで我々は超音波エラストグラフィとガイド波センシングを組み合わせた測定理論を提案し,実験モデルを用いて検証をする。 実際の腎盂を用いた実験では、皮膚から壁面までの距離、壁面の不均一性といった因子により腎盂内圧と膜厚の正確な評価が難しいと判断した。まず基礎実験モデルとして、ゴムシートを用いてパルスエコー法によるゴムシート厚と張力の関係について調査を行った。推定腎盂内圧の範囲内の応力(張力)において、ゴムシート厚みの変化は認めなかった。また、応力(張力)が上がると弾性が増すことがわかった。次の段階として、生体膜である腎盂壁を用いて同様の測定を行ったが、ゴムシートと同様に張力(応力)が変化させても腎盂壁の厚みは変わらないが、弾性は増した。 これらの結果を用いて、壁内を伝わるガイド波の調査を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1つ目との理由として初期実験モデルでの研究では、不確定要素があり、特定の結果を得ることが困難であったと考える。対策として、より単純化したシートでの実験を行い、想定範囲の結果が得られた。 2つ目の理由として、コロナ禍により生体膜(ブタ腎盂壁)の入手や実験室の利用ができない時期が続き実験の遂行が困難であった。 以上の理由により、予定より遅れていると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
まずはゴムシート膜を伝播する波動特性(ガイド波)を探索する。膜厚に応じたパルス波の選定、入射角を測定する。ゴムシート膜で得られた結果を生体膜シートを用いて再現する。 次に、ゴムシート膜を用いてガイド波の分散曲線から弾性パラメータ(縦弾性係数,横弾性係数,粘弾性係数など)を測定する。その後、生体膜で再現する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により学術集会参加予定が中止になった。また、今年度計上予定のパルサーレシーバを来年度に計上したため。
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