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2021 Fiscal Year Research-status Report

極低出生体重児の前言語期コミュニケーション研究 ー養育者への支援を見据えてー

Research Project

Project/Area Number 21K13560
Research InstitutionNagasaki University

Principal Investigator

宮津 寿美香  長崎大学, 教育学部, 助教 (10780786)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords極低出生体重児 / 満期産児 / 前言語期のコミュニケーション行動 / 指さし行動 / 乳児の視線
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、極低出生体重児(超低出生体重児も含む)の前言語期のコミュニケーション行動の特徴を明らかにし、幼児期以降の支援への手立てを見出すことを目的としている。対象者は4組の極低出生対象児(超低出生体重児も含む)の母子であるが、さらに2組の満期産児の母子も研究対象者に加えることにより、双方の前言語期のコミュニケーション行動の比較を行う。
初年度は、全ての母子の自宅にて月1回の観察を行ったが(コロナや子どもの体調により、隔月になることもあった)、先ずは満期産児2名の母子に焦点をあて、予備観察でのデータを含めて分析し投稿論文としてまとめた。具体的には、「大人(母親)の行う指さし行動」に注目し、子どもの発達に伴う頻度や質的変化、また、母親の指さし行動に対する子どもの反応について検証をおこなった。2人の乳児(S児:女児、H児:男児)と、その母親の相互交渉場面を対象とし、それぞれ乳児期初期(「目さし期」)から、指さし行動が出る時期(「指さし期」)までを縦断的に観察した。その結果、子どもに指さし行動が出現する前の、乳児期初期から、母親は頻繁に指さし行動を用いりながら子どもと関わりをもつことがわかった。母親の指さし行動に対する子どもの反応について、「目さし期」では、「母親の手」をみる回数が50%以上で観察されたが、「指さし期」では、母親の指さした「対象をみる」が回数的に上回ることが明らかとなり、母親の指さし行動の質的内容も、子どもの発達と共に、大きく変化した。また、「目さし期」において、これまで1歳児での報告しかなかった、「ハンドテイキング行動」が観察された。「母親の手」をみる経験が、子どもの指さし行動とハンドテイキング行動の発達に影響を与える可能性が示唆された。以上のような満期産児の母子で見出された特徴をベースとして、今後は極低出生体重児の母子のデータと比較検証していく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

コロナ等で観察期間があくことはあったが、初年度の目標であった、本研究のベースとなる満期産児の前言語期の行動特徴について、投稿論文としてまとめることができた。

Strategy for Future Research Activity

初年度に投稿論文としてまとめた満期産児のデータをもとに、極低出生体重児の前言語期の行動特徴を比較する。また、母親の育児日記から、子育てについての思いをくみ取っていく予定である。

Causes of Carryover

コロナのため、研究打ち合わせ等がオンライン上での開催となったため、旅費が0となり、次年度使用額が生じた。また、毎月の観察もコロナや子どもの体調の影響があり、間隔があき謝金の発生が限られてしまった。令和4年度はコロナの状況もみながら、観察回数を月1回から2回に増やすなど、可能な限りデータを多く重ねながら有効的に活用をしていきたい。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 前言語期における2組の母子の手に関するコミュニケーション行動ー母親の指さし行動と子どものハンドテイキング行動に注目してー2022

    • Author(s)
      宮津寿美香
    • Journal Title

      日本乳幼児教育学会

      Volume: 30 Pages: 41-52

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2022-12-28  

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