2021 Fiscal Year Research-status Report
Cognitive science and organizational psychological study of communication design in the discrete work style era
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21K14317
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
佐藤 泰 名古屋市立大学, 大学院芸術工学研究科, 講師 (00780488)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | コミュニケーション / 情報共有 / 共創 |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請では、離散する働き方時代の働く場・働き方の検討、および社外との「共創」に必要な要件の整理のため、【a.組織内の情報共有・相互理解状況に関する意識調査(人間⇔集団)】【b.実オフィスにおける会話場面の相互行為分析(人間⇔モノ)】【c.共創の場におけるワークショップ等の参与観察(人間⇔「場」)】、およびa~cから得られた知見を元に【d.アクションリサーチによる空間/什器/運用の提案・評価】を実施予定である。 2021年度は、【b.実オフィスにおける会話場面の相互行為分析】および【c.共創の場におけるワークショップ等の参与観察】にあたる成果として、微視的な振る舞いの秩序を明らかにできる「相互行為研究」のアプローチを参考に、実オフィスにおける共創空間にて、新しいアイディア創出のためのワークショップ場面の観察・分析を行なった。得られた知見を2022年度日本建築学会大会の学術講演として発表予定である(投稿済)。また、日本オフィス学会の査読論文としても投稿予定であり、これらを踏まえて【d.アクションリサーチによる空間/什器/運用の提案・評価】への展開を検討中である。 また、【a.組織内の情報共有・相互理解状況に関する意識調査】については、社内の情報共有に関してすでに取得済データの分析を進めると同時に、新たに実施した在宅ワーク環境の課題整理のwebアンケート調査より、離散する働き方において生じうる課題の整理を進めた。こちらの内容についても、2022年度日本建築学会大会の学術講演として発表予定である(投稿済)。さらに、日本建築学会の査読論文としても投稿予定であり、これらを踏まえて、離散する働き方時代における社内外のコミュニケーション環境の提案につなげる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していたカテゴリ通りの進行とはならなかったが、分析の観点については概ね用意していたアプローチで取り組むことができ、最終的な目的に向かう成果としては充分な知見が得られたと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
在宅ワーク環境や、在宅ワークも考慮に入れたセンターオフィス環境の検討、およびより自由度を増した働き方を活かした「共創」の実現にあたって、昨年度得られた知見を進展させる取組みを進める。 具体的には、引き続き在宅ワークの課題とその要因についての意識調査、実態調査を進めるとともに、センターオフィスにおけるプロジェクトワーク場面の観察調査、およびプロジェクトワークの進め方に関する意識調査を計画中である。 また、昨年度得られた知見を踏まえて実オフィスの共創空間におけるワークショップの改善および効果検証の実施も議論に上げており、実施に向けて検討を進めている。 これらより、離散する働き方時代における社内外のコミュニケーション環境の提案につなげたい。
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Causes of Carryover |
JST共創の場形成支援プログラム(JPMJPF2007)も、本申請にかかわる予算として取得し、webアンケート調査をその助成により行なう等の事態により、次年度使用額が生じた。
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