• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2022 Fiscal Year Research-status Report

行動活性化によるうつ症状の改善に関わる生活・行動予測因子の同定

Research Project

Project/Area Number 21K15732
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

神人 蘭  広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (00647315)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords行動活性化 / ウエアラブルデバイス / スマートフォンアプリ / 行動予測因子
Outline of Annual Research Achievements

心理的指標を用いてうつと健康行動の減少との強い関連性があること、さらに認知行動療法の一つである行動活性化技法は、健康行動を増加させることでうつの改善をはかることを明らかにしてきた。しかしながらこれまでの評価は質問紙(問診)によるもので、報告バイアスや特異度の低さの問題があった。そこで、本研究では、うつ症状を持つ新入大学生に対して行動活性化を実施し、その間の連続した生活・行動データをウエアラブルデバイスやスマートフォンアプリを用いて計測し、数理科学の手法(人工知能技術)を応用して、どのような行動変化がうつ症状の改善につながるかを検討し、うつ症状の改善に関わる生活・行動予測因子を同定することを目的とする。
本年度は経時的な生活・行動指標を用いた閾値下うつと健常者の識別を目的とした課題を引き続き行うとともに、行動活性化介入によるうつや生活・行動指標の変化の検討を目的とした課題を行った。具体的には、広島大学在学中の学生のうち、主観的な抑うつ気分を評価する Beck Depression Inventory- II(BDI-II)が 18 点以上の症例(閾値下うつ群)および 9 点以下の症例(健常群)を抽出し、抽出した症例に精神疾患簡易構造化面接法(M.I.N.I)を行い、大うつ病エピソードと 双極性障害の診断を満たさず、評価時に薬物療法や精神療法を受けていない者を対象とした。閾値下うつを有する大学生に対して、すでに確立した5週間の行動活性化プログラムを行い、介入期間中ライフログおよびくらしアプリを装着し、連続した生活・行動を計測するとともに、心理指標の経時的な評価を行う。健常大学生は行動指標と脳指標を同様に測定し、心理指標の評価を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究では、毎日の生活・行動を簡便に自動的に計測できるウェアラブルデバイスやスマートフォンアプリを用いて、行動活性化による行動変化を経時的に連続して測定することで、うつ症状の改善つながる生活・行動予測因子を同定することを目的としている。
三年間の研究計画のうち、二年目である本年度には初年度から引き続き、経時的な生活・行動指標を用いた閾値下うつと健常者の識別を目的とした課題を行った。また、今年度は、行動活性化介入によるうつや生活・行動指標の変化の検討を目的とした課題を行った。具体的には、閾値下うつを有する大学生に対して、すでに確立した5週間の行動活性化プログラムを行い、介入期間中ライフログおよびくらしアプリを装着し、連続した生活・行動を計測するとともに、心理指標の経時的な評価を行う。健常大学生は行動指標と脳指標を同様に測定し、心理指標の評価を行った。なお,手続きは広島大学倫理委員会の承認を得たプロトコールに従い実施した。
当初計画した目標症例数(各郡15例)には到達していないが、概ね計画通りには進んだと考える。

Strategy for Future Research Activity

本研究では、毎日の生活・行動を簡便に自動的に計測できるウェアラブルデバイスやスマートフォンアプリを用いて、行動活性化による行動変化を経時的に連続して測定することで、うつ症状の改善つながる生活・行動予測因子を同定することを目的としている。
次年度は、経時的な生活・行動指標を用いた閾値下うつと健常者の識別を目的とした課題から得られたデータの解析と昨年度から引き続き、行動活性化介入によるうつや生活・行動指標の変化の検討を目的とした課題を行い、目標症例数を達成して、得られたデータの解析を行いたい。

Causes of Carryover

理由)ボランティアスタッフの協力があり、当初予定していた人件費や謝金が不要となったり、出張などはコロナの影響もあり控えたため。
(使用計画)研究計画は概ね順調に進んでいるが、研究費を次年度に一部繰り越し、介入研究の目標症例数の達成を行う予定である。

URL: 

Published: 2023-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi