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2023 Fiscal Year Research-status Report

関係論的経済地理学に基づく「地理的ネクサス」の探索的研究

Research Project

Project/Area Number 21K18400
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

與倉 豊  九州大学, 経済学研究院, 教授 (70586552)

Project Period (FY) 2021-07-09 – 2025-03-31
Keywords都市システム / 再開発
Outline of Annual Research Achievements

本年度は鹿児島市を事例として伝統的な中心商店街、駅前の再開発地区、新興商業地である郊外部との競合関係を把握し、地方都市の小売業の立地展開を九州新幹線開業に伴い活発に進展する再開発事業の展開と関連させて検討した。分析の結果以下のような知見を得た。九州新幹線開業に伴う鹿児島中央駅周辺の再開発進展を契機として,伝統的な中心商店街である天文館地区への商業の一極集中が解消され,さらに郊外部の商業集積の台頭もみられたことから,鹿児島市では多極的な商業集積が生まれていた。鹿児島市の商業系再開発事業の展開をみると,建物の老朽化に伴う商業機能の低下が課題であった鹿児島中央駅周辺では,地権者の合意形成が得やすい街区単位での再開発事業が先行的に進展し,商業機能と居住機能が融合した都市型居住空間の形成が実現された。また都市計画道路を整備するなど行政の積極的な関与によって,駅ビルと駅前商店街との回遊性が向上したことで,商業集積が高度化していることが推察された。天文館地区では百貨店の撤退など商業機能の低下が深刻化するなか,地場企業主導の再開発事業により商業機能の維持が図られたことに加えて,公的不動産を活用した文化商業複合施設の新設や,図書館のような公益施設の再開発ビル内への整備などによって,伝統的な中心商店街のにぎわいを維持するための試みが公民連携でなされている。今後は商業集積間の連携による広域的な商業集積の高度化の実現が期待されることが明らかになった。以上の成果を、査読付き論文として投稿中である。また昨年度に引き続き福岡市における都市型産業の空間構造を検討し、最新の統計データを用いて地図化を試みた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

日本の都市システムの再検討を行う予定であったが、地方銀行の本店、支店に関するデータ入手および入力に多大な時間を要したため。

Strategy for Future Research Activity

進捗途中のデータ入力を引き続き行い、2024年度中に都市システムの研究を完了予定である。

Causes of Carryover

2023年度に地方銀行の本店・支店に関するデータを入力予定であったが基データである紙資料の入手に時間がかかり、入力補助にかかわる費用を次年度に使用することになったため。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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