2021 Fiscal Year Research-status Report
政治的主体化した市民の育成を目指す初等社会科カリキュラム開発研究
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21K20212
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
神野 幸隆 香川大学, 教育学部, 准教授 (40911318)
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Project Period (FY) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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Keywords | 小学校社会科 / 政治学習 / 論争学習 / 政治的主体化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,政治的主体化した市民の育成を目指す社会科カリキュラムの開発を行うことを目的とし,社会科導入期である初等社会科に焦点を当てた政治学習のカリキュラム開発が特色である。そのために,政治的主体化した市民の系統的な育成に向け,初等社会科においては,どのような学習目標や学習過程を設定したり,政治経済的な価値や社会正義の対立を内在させた社会的論争問題を内容(教材)として採用したりするべきか,という問いに答える研究を行っている。そして,授業実践と検証を踏まえ,初等社会科政治学習の実証的かつ系統的なカリキュラムを提案することを目的としている。コロナ禍が続いた今年度ではあったが,招待を受けたシンポジストを2回,学会発表を1回実施した。 ①教育実践・研究における「成果」を改めて考える, 初等教育カリキュラム学会第6回大会シンポジウム, 2022年01月09日, 招待有り ②小学校社会科における「社会的包摂と排除」に関する授業実践研究 -「社会的弱者の包摂」・「知らぬ間包摂」・「多数決の排除」に着目して-, 神野幸隆, 全国社会科教育学会第 70 回 全国研究大会シンポジウム, 2021年10月23日, 招待有り ③日本社会科教育学会第71回全国研究大会福島大会オンライン開催「社会への主体的な関わりを促す授業構成」2021年11月28日 出版では「私たちのくらしを支える政治コロナ対策」伊藤裕康編著『社会科教育のリバイバルへの途』学術図書出版社2021.pp.149-157を執筆した。 以上の成果をまとめた論文を2つの学会に投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでに実践した授業内容を踏まえ,本研究の理論と合わせ論文にまとめ,2学会へ投稿を行った。しかしながら,コロナ禍の影響で,本年度は現場での実証的な研究が数多くできなかった。コロナ感染拡大時における学校現場での学級閉鎖などが頻繁に発生したため,学校現場での授業実践の機会が2回しかなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
授業実践を予定している小学校に出向き,今年度の授業実践の実施の確約を頂いた。対面で授業実践の予定であるが,難しい場合は協力して下さる教員による授業での検証も想定し,授業実践を確実に行う。研究最終年度である本年度は授業実践及び成果をまとめたさらなる論文の投稿に励む。
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Causes of Carryover |
コロナ禍において、移動制限があり、交通費が削減されたこと。学会大会がオンラインでの開催が多かったことから予定額を使用しなかった。今年度は,コロナ禍の状況とは関係なく主に書籍の購入と文献調査に使用する。さらに,検証授業を行う学校への交通費に使用する。
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Research Products
(4 results)