2012 Fiscal Year Annual Research Report
食塩感受性高血圧における炎症シグナルとリンパ管再構築に対する高張性Na蓄積の意義
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22590907
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
中村 哲也 群馬大学, 医学部, 准教授 (10272238)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 循環器・高血圧 / 内科 / 発現制御 |
Research Abstract |
食塩感受性高血圧における腎臓のリンパ管再構築の機序を明らかにするため、血管内皮細胞機能に影響を与える因子の発現変化を検討した。 ウシ大動脈血管内皮及びヒト大動脈血管内皮細胞において、野生型HSF1の過剰発現によりendothelial nitric oxide synthase(eNOS)、thrombomodulin(TM)の発現上昇を認め、Plasminogen activator inhibitor-1(PAI-1)、Endothelin-1(ET-1)の発現抑制を認めた。活性型heat shock factor 1(HSF1)では野生型HSF1に比べて発現変化がより強く認められた。 HSF1によって誘導される各heat shock proteinsにより、ET-1、TM、eNOS、PASI-1の発現の変化を観察した。ET-1はHSP90の過剰発現により減少した。TMはHSP32の過剰発現により上昇した。eNOSは、HPS70とHPS90の過剰発現により発現が誘導された。逆にPAI-1は、HSP70とHSP90の両者の過剰発現により抑制された。PAI-1はHSP32の過剰発現でも抑制された。 以上から、野生型HSPI-1及び活性型HSF1はheat shock proteinsの発現を介して、血管拡張因子を増加させ、抗凝固系を増加させることにより、血管内皮細胞機能を改善させることが示された。このことは、食塩感受性高血圧における腎臓のリンパ管再構築においても、一定の機能を果たしていることを予想させる結果であった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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